2003年2月の日記

2月1日(土)
◆吹雪のツメ跡。
◆昨夜は大雪であちこちの交通機関に乱れが。普段なら20数分で着くところが1時間近くかかってしまった。まったく。
◆そのおかげで電車内で読み終えてしまったのは、
東野圭吾さん「トキオ」(講談社)。まだ読んでいなかった東野作品。これはあの「秘密」の流れの作品になるのかな。主人公のダメ男ぶりの描写が良くて、感心しきり。物語としてはそれほど奇抜なものじゃなくてむしろオーソドックスなタイムスリップものと言ってもいいぐらい。安心して読めたけど、物足りなかったのも事実。きっと僕の中で東野さんにはもうこれでもかというぐらいの冷徹な推理モノを求めるものが固まってしまっているんですね。
◆2月になったので、勢いをつけるために4月発刊の受賞作のタイトル公開。





やっぱり長くなってしまってすいません本当に。もちろんまだ装幀などは決まっていないので、書体は変わりますけど。
◆名前も結局ゲームシナリオ執筆時と同じく「小路幸也(shoji yukiya)」で活動します。本が出たらこのサイトのどこかにも明記しないとね。

2月2日(日)
◆うってかわっていい天気。気持ちがいい。
◆タイムスリップグリコを一コ買ってきたけどウルトラマンだった……くそぉ。どどんと買ってすべて揃えちゃえばいーじゃんという声もあるけど、いやそういうものじゃないのさ。
◆二作目の構想はようやくまとまり執筆にとりかかる。受賞作の続編という形だし、なにより僕も一読者としては“賞を取った著者の二作目”というのは非常に気になるもの。気合い入れます。
◆読書は
石原慎太郎さん「弟」(幻冬舎)。構想の中にある作品の資料として読んでみました。石原裕次郎という時代を作った俳優は、僕らの世代にとっては「太陽にほえろ」のボスでしかないんだけど、違う世代の方々には本当に大きな存在だったんだなぁと。常々それがどういうものだったか知りたいと思っていたんです。兄として書き上げたこの文章を読んで少しわかったような気がしますね。

2月3日(月)
◆晴れときどき曇り。
◆豆まき。次男は嬉々として鬼は外福は内。長男は知らん顔。でも年の数だけ豆を食べなきゃならないんだぞというと「えー」と不満顔ながら黙々としかもきっちり数えながら食べる。
◆読書は
ハーバート・ビックス「昭和天皇」(講談社)。前から読みたかったんですが、高くて手が出ませんでした。春まで待とうかなーと思っていたんですが、図書館にあったので借りちゃいました。別に右とか左とかそういう問題には全然興味がないんですが、自分が生まれて育った“昭和”という時代を作ってきた一人の重要人物として、どんな人だったのか興味があります。まぁ研究書なのですらすら読むというわけにはいかないんでゆっくりと。まだ序盤しか読んでいませんが、皇族という方々も実に興味深い生活をしていますよね。
◆いやー中村のレッジーナがいい調子。中村自身もあんまり目立ちはしないけどいいパフォーマンス見せてます。中田もゴールを決めたし小野も調子良いみたいだし。稲本はまだかなぁ。で、高原はデビューしたものの未だゴールなし。センスや実力は認められているものの、やっぱりFWはゴール決めてなんぼ。頼むぞーがんばってくれ。
◆スペースシャトルの事故。宇宙は人間を拒み続けると言ったのは誰だったか。黙祷。

2月4日(火)
◆曇り。細かい雪が降る。札幌はあちこちで雪まつりの準備。
◆先日、次男にせがまれて家の前に雪だるまを作ったのだけど、我ながら良い出来。それを見た次男の友達が目をキラキラさせて「すっげぇかっこいい」と尊敬のまなざし。その次男の友達、実はホンコン(お笑いのね)にそっくりで、会うたびに僕は苦笑してしまうのだ。ゴメン。
◆先日スカパーで「ワイルド7」をやっていたので思わず観てしまった。くぉぉぉぉ懐かしいぜ! ヤツラが来たなら戸を閉めろ♪ 漫画も大好きだったなぁ。望月三樹也さんの漫画は全部好きだった。「ケネディ騎士」とか「秘密探偵JA」とか。カッコ良かったもんなぁ。その割にはオートバイに乗ろうとは思わなかったんだけど。
◆読書は引き続き
ハーバート・ビックス「昭和天皇」(講談社)。昭和天皇が亡くなった(崩御とか書かなきゃならないのか?)日の事はもちろん覚えている。まだ前の広告制作会社にいた頃で、その時はイベントプランナーという職種をしていた。ということは、同じような仕事をやっていた人は良くわかると思うけど、毎日毎日昭和天皇の様態をやきもきして気にしていたのだ。そう、様々な事を自粛するかしないかで世の中が騒いでいた。結局、いくつかのイベントが自粛になり、ずいぶんと暇になってしまった時期だったなぁ。

2月5日(水)
◆晴れ。気持ちの良い天気。
◆気分がどうにもノラなくて二作目はなかなか進まない。気分転換ばっかりしていたような気がする。おまけに昼ご飯食べた後は異常に眠くなって居間のソファで二時間も眠ってしまったし。まぁこんな日もあるさ。
◆今日の阿部ちゃん
「最後の弁護人」。おおー本格ミステリかっと思ったけどね。なんだか回を重ねるごとにちゃんとしたドラマをしようと思っているのか阿部ちゃんのキレがなくなっているぞ。もう少しだ。
◆読書は
「昭和天皇」を一休みして、氷川透さん「真っ暗な夜明け」(講談社ノベルス)。第15回のメフィスト賞。京極さんや森さんの出現以来、メフィスト賞受賞者の作品は基本的に手に取って中身を確かめるようにはしているんです。なので、この氷川さんの作品も手に取ったはずなんですが、購入には至らなかったと(m(_ _)m)。音楽をやっていてかつ小説家を目指す、という主人公の設定があまりにも自分とクロスする部分があって、気恥ずかしくなって思わずパタンと閉じてしまったような覚えがあります。改めて読んでみましたけど、ずいぶんと端正な作品だったんですね。奇をてらうこともなく、真っ正面からぶちあたってこられたような。でも最後まで探偵役のキャラクターがいまひとつ掴みきれなかったなぁ。そこが狙いだったのかしらん。好みとしてはもう少し事件をハデに動かして、探偵然として現われてほしいところでした。
◆えー? 中島らもさん大麻で逮捕? なにやってんだか。

2月6日(木)
◆晴れ。だけど寒い。
◆二作目を午前中に10枚ばかり書いたけど、その最中に天から何かが降りてきて中断。そうかーそうすりゃいいんだよな。いやそうしないとこの設定が生きてこないじゃん。何考えてんだ。ってことでもう一度練り直し。三歩進んで二歩下がる。
◆所用を済ませて帰ってきたら郵便屋さんとはちあわせ。受け取ったものの中に何やら書籍小包……おーK社さんからだ。えっいただけるんですかこれ? なんかすっげえ嬉しい。普通に喜んでしまいました。あれ? そういえばホームズ像……(^_^;)。
◆日がな一日二作目の練り直しをしていたので読書はなし。

2月7日(金)
◆暖かい日。雪まつりなのにどんどん融けるって。
◆読書は
ハーバート・ビックス「昭和天皇」(講談社)を気分転換にパラパラと進める。まだまだ終りません。
◆さらに日がな一日、二作目の練り直し。仮題として「虹」としておきましょう。ちょっとドツボにはまってしまったかも。書きたいことを最大限に表現するためにはあの視点で書くしかないんだけど、そうすると肝心の部分が弱くなってしまうかも。両刃の剣かぁ……くそぉ。どうしたらいいのか思案中。まぁどうするって書くしかないんだけどさ。書いているうちに答えが見つかるかな?
◆ここ何日か座りっぱなしなので腰やらが痛くなる。やっぱりいい椅子が欲しい。と何年も言い続けているな。

2月8日(土)
◆またしても暖かい日。昨年もそうだったはずだけど雪まつりの真っ最中に暖気が訪れている。観光客が気の毒です。
◆一応世間的にはお休みなので、次男の相手をしつつ、執筆を続ける。二日前に書いて消した10枚分を三倍返しで取り戻すペースで書いたけど、これでいいかどうかまだわかんないな。
◆したがって読書はなし。空いている時間に書き進めたい意欲が高まっているのでどんどん読書率は下がりそう。日記のネタも減る。
◆北朝鮮の反米とか反日のドラマがニュースショーとかのネタになっているんだけど、はっきり言って不愉快。なんでもネタにして流せばいいってもんじゃないだろうに。テレビ屋の能無しぶりには以前から本当に頭に来ている。もちろんそうではない人もたくさんいるんだけどさ。
◆プロジェクトXを観たりその主題歌を聴いて「そうだそうだこれは俺たちへの応援歌だ。俺たちこそが地上の星だ」と酒を飲んでくだをまく親父達の能天気さかげんにもちょっとムカツク。星は決して自分たちで光り輝かない。その存在を自分で訴えたりしないのだよ。

2月10日(月)
◆曇り。道路はツルツル。
◆何年ぶりかで雪まつりの最中に大通公園(雪まつりの会場です)を通り過ぎたけどやっぱり人が多い。
◆高原ッ! お前はゼツい!(死語か?) いやーカーンとの対決ってことでひょっとしたらこの試合で初ゴール決めるよなーと思っていたら本当に決めてくれました。よくやってくれました。これで波にのってくれればいいなぁ。
◆講義をしに出掛けたので、電車内読書は
綾辻行人さん「最後の記憶」(角川書店)。綾辻さんを読むのは本当に久しぶりかも。と言いながらあまり作品を読んではいない。何度か書いているけど、僕は小学生の時に江戸川乱歩に出会い、エラリィ・クィーンで中学生を過ごしたという由緒正しき(^_^;)推理小説好き。高校時代からしばらくは音楽にハマってしまい少し小説から離れていたんだけど(矢作俊彦さんだけは読んでいたけど)、読書熱がぶりかえした時にいわゆる新本格ムーブメントに出会ったのです。正直言ってエラリィ・クィーン一筋だった私は日本を舞台にしてそんなものが書けるわけがない、などと思っていたのです。あのめくるめく推理の舞台は外国でこそふさわしい、なんてことをね。だから横溝正史さんなんかもあまり読んでいなかった。で、綾辻さんの「霧越邸殺人事件」をどれどれと手に取ってみたのです。おもしろかった。確かにおもしろかったのだけど、どうしても日本人が現代を舞台にして推理劇を演じることになじめなかった。今でもその気持ちは続いているのです。だからむしろ今となっては横溝さんなんかはとても気持ち良くのめりこんで読める。あの舞台は確かに日本だけど、今はなくなってしまった日本ですからね。だから僕はけっこういびつなミステリマニアですね。名探偵が大好きなんです。事件の最後に「それではみなさん」と名探偵が口を開くのがたまらなく好き。でもその舞台は日常から離れていないと違和感を感じてしまう。
◆話が長くなってしまいましたが、で、綾辻さんのこの本は推理ではなくホラー。もともとホラーが苦手なんですが、そんなに怖くなかった。むしろこれはホラー仕立てのミステリでしょうね。話の筋もそうなっているし。恐怖の元が解き明かされていく過程はまさに推理小説でした。
◆名探偵の登場を、僕は未だに心待ちにしています。だからミステリを読むことをやめられない。謎が謎を呼び、縺れ合った糸を快刀乱麻を断つがごとく解きほぐしていく名探偵……誰か書いてくれないかなぁ。自分じゃ……書けないだろうなぁ。挑戦してみたいけど。

2月11日(火)
◆晴れ。気温は低め。相変わらずツルツル。
◆押し入れの掃除をしていたら奥の方から11年前に書いた自分の小説が出て来てびっくり。いまや影も形もないワープロで作成した原稿で、データさえ残っていないので貴重な(^_^;)原稿。書いたことは覚えていたけど内容はほとんど忘れていた。確か前の会社に在職中に作家になろうと思い立ち初めて書いた作品のはず。読んでみて驚いたけど、自分では文体はまるで変わっていないと思っていたのだけどけっこう変わっていた。この頃の方が実に小気味いいテンポで書いていて、比べると今はなんか少し考えすぎてるなぁといい刺激になったりして。しかも自分で言うのもなんだけどけっこうおもしろかったりする。そのうちに使ってみよう。なんでも書いておくもんだ。
◆いろいろと家の用事を済ませる事で一日が終ってしまった。読書はなし。これから原稿書き。
◆お風呂からあがってちょっとのんびりしている時間帯にやっているものだからつい妻と一緒に観てしまう
「僕の生きる道」。それほどおもしろいとは思わないんだけど、なんというか、不思議な脚本と演出だなぁと。過度の演出があるわけでもないしかといって意図して押さえているようでもないし、なんかとらえどころがないような気がするんですが。

2月12日(水)
◆風が強い。地吹雪になっていたりした。道央道(北海道の高速道路)で40台以上の玉突き事故。死者も出たようだ。吹雪で視界はほとんどなかったらしい。状況がわかりすぎるぐらいわかる。吹雪に地吹雪が重なったりすると本当に怖い。
◆今日の
「最後の弁護人」。なんかますます普通の弁護人ドラマになってしまっているなー。いやそれなりにおもしろいからいいんだけどさ。一話完結に無理があるような気がする。阿部ちゃんのこのキャラとこのタイプのドラマを両立させようと思うなら前後編が無難なような気がするんですが。
◆ワープロソフトに何を使っているかという話。昔からエルゴソフトのEGWORDを使っていたんだけど、ゲームの仕事をするようになってからはオフィスのワードも使っている。エクセルとワードはどんな業界でもほぼ使っていて互換性を考えると強いからねー。最初からワードで書けばいいようなもんだけど、見慣れた画面というのはやはり手放しがたいし、何よりマイクロソフトが嫌いだ(^_^;)。どこかに送るときはワードにコピぺして……という形。まぁひと手間増えるけどそれぐらいはね。
◆地味に少しずつ読み続けている
ハーバート・ビックス「昭和天皇」(講談社)
◆二作目「虹(仮題)」は一進一退。なかなか迷いの森を抜けられない。とはいえ、これもいつものペース。ここを抜ければ一気に行くんだけど、いつ抜けられるかな。
◆K社の担当編集者さんから連絡。そろそろゲラがあがってきそう。こちらに届き次第、著者校正(いい響きだ(^_^;))を開始。で……えええっ! マジッすか!? 嬉しいッすよ! いやマジで!(秘密)。

2月13日(木)
◆曇り。まだ少し寒い。
◆「ああ青春」「いつか街であったなら」「BAD CITY」「男達のメロディー」……おっあれだね? と思う人も多いでしょう。『俺たちのメロディー』というテレビサントラのコンピレーションアルバム。「俺たちの勲章」「探偵物語」「俺たちは天使だ!」「傷だらけの天使」などなど70年代の大ヒットドラマのテーマソングがぎっしり詰まっていてそれはすなわち僕らの世代の根っこみたいなもんですね。
◆なんでそんな話を書いているかというともう一年ぐらい前に出たCDなんだけど、最近また車の中でよく聴いているから。いやもうね、青春は燃える陽炎だし、運が悪けりゃ死ぬだけですよ。マジでそう思ってますもん。それでもいつかどこかの街で会ったなら肩を叩いて微笑みあおうよ。
◆読書はコミックで
村枝賢一さん「仮面ライダースピリット」第4巻(小学館)。いよいよ最終章ゼクロス編。といってもこのあたりは既に私にとってはぜんぜんリアルタイムじゃないんですが、村枝さんが描きたかったのはまさにスピリット。仮面ライダーという物語に託した石ノ森章太郎さんの魂ですよね。もう手放しで絶賛。仮面ライダークウガやアギトや龍牙やファイズに夢中になる次男よ。その魂を受け継いでくれ。
◆同じく電車内読書は
リュドミラ・ウリツカヤ「ソーネチカ」(新潮クレストブックス)。名前でわかるようにロシアの人気女流作家の中編だそうです。ソビエト時代の平凡な、でも少し変わった女性の一生の物語。どこか淡々としていて突き放した感もある文体で、大きな起伏もないように物語も進んでいくんですが、これが飽きない。最後までぐいぐい引っ張ってしまう。おもしろいです。

2月14日(金)
◆曇り。雪も降る。
◆犬の散歩以外に外へ出なかったりする。別にバレンタインにチョコを貰える環境にいないからってひがんで閉じこもっていたわけではない。なかなか迷いの森を出られずに苦闘中。読書もなし。
◆へー川上弘美さんの「センセイの鞄」ドラマ化かぁ。小泉今日子と柄本明。うーんいいキャスティングかもしれない。でもWOWWOWなのね。観られないや。

2月15日(土)
◆晴れ。雪が融けていきます。
◆部屋にある本が許容量を超えてしばらく経っていたので整理を始める。これ以上本棚は増やせないし実家に送るのにも限界があるしで思い切って売り飛ばすのを選ぶ。基本的に〈本〉が好きな人間なのであまり手放すことはしたくないんだけどね。
◆引き続き二作目の執筆を続ける。迷いの森の迷路はまだ続く。うーん。
◆デビュー作
「空を見上げる古い歌を口ずさむ」のゲラが届く。これからしばらくかけて文字校正。じつは自分の作品をゲラで著者校正をするのは初めてではない。「小説すばる新人賞」最終候補作はゲラになるんです。だからこれで4回目ってことですね。もちろん文字校正はもう広告屋時代にイヤっていうほどやってました。
◆引き続き読書はなし。
◆高原がカーンからゴールを奪って、で、カーンが「高原は今日は見るところはなかった。まぁでもゴールしたんだから良いフォワードなんだろ」とぶっきらぼうにとか悔しそうにとか吐き捨てるように言ったっていう報道がほとんどなんだけどさ、でもそのインタビューのシーンを観たけど、ぜんぜんぶっきらぼうでも吐き捨てるようにも言ってなかったよ? 声の調子や雰囲気から意訳すると「今日の高原は本調子ではなかったように思えた。でも、そういうときでもちゃんとゴールを決めた。これはフォワードにとってもっとも重要な事だ。良いフォワードだという証明だよね(私もそう思う)」って感じだったけどね。マスコミは変なところであおらないように。

2月17日(月)
◆曇り。ところによっては吹雪。
◆町内に“排雪”という作業がはいる。文字通り今まで路肩にたまった雪を排除するのだ。ダンプカーが十数台と特殊な排雪車両が来てガガガッガガガッガオガイガーと持っていくのだ。家の前に積もった雪は当然どかさなければならなくて、それは空き地やら歩道と車道の間にうずたかく積まれていくのだけど、札幌近郊では多いところでは一階の窓を越すぐらいに積もります。
◆講義に出かけたので電車内読書は
浅暮三文さん「カニスの血を嗣ぐ」(講談社ノベルス)。メフィスト賞作家の皆さんの本を読んでみようシリーズ第二弾(^_^;)。この浅暮さんという方はほぼ同年代でしかも元同業者。確信的な文章を書けるのはさすが広告業出身だなぁと。うまいですね。読んでいて井上夢人さんの「オルファトグラム」を思い出しました。鼻が利く男、というテーマは同じでアプローチの仕方でこれだけ変わるのだなぁと。
◆タイムスリップグリコを実はもう六コ買ったのだけどまだあのラジオが当たらない。しかもパトカーがダブってしまった。悲しい。

2月18日(火)
◆曇り。けっこう寒かったー。けれども気づかないうちに昼が長くなっている。姿は見えないけど、春が近いんだなと。
◆今日も講義があったので電車内読書は
重松清さん「きよしこ」(新潮社)。もういいかなぁと思いながら新刊が出るたびに気にしてしまう重松さん。これは音楽をやっていたころからなんだけど、売れていないけどイイ奴っていうのを見つけるのがいいのさ、っていうのありますよね。全然無名のミュージシャンのアルバムですごいのを見つけて仲間に「これいいぜおまえ!」って自慢するの。で、そいつは売れた日にはもう鼻高々。でもあんまり売れちゃうと、もう卒業したぜって(^_^;)。本を買うときにもそういう感覚が残っている。重松さんもそんな感じかなぁ。
◆二作目「虹(仮題)」はちょっと進展あり。もう少しで抜けられるかも。
◆なんか
「僕の生きる道」がおもしろく感じてきてしまった。まずい。この脚本に惑わされちゃいけない。こうなれば良い流れだなぁと思うところで良いふうにしていくという逆NHK連ドラ流れになっているんだよねこれ。出てくる人みんないい人だし。いや好きなんだけどさそういうの。

2月19日(水)
◆晴れ。ちょっとまだ寒かった。
◆日がな一日、机に向かう。どうもまだピンと来ない。ちょっとマズイかも。なんか気づかないうちにプレッシャーあるのかなぁ。そんなタマじゃないんだけどなぁ。
◆今日の阿部寛ちゃん
「最後の弁護人」。おー先週の日記で一話完結じゃ無理があると言ったら今週は続き物になった。聞こえたのか。でも今回のは別に前後編にする必要はないネタじゃないのか。単に阿部寛ちゃんの過去と絡めたいだけなのかな? しかしてっきり阿部ちゃんの変なキャラを生かした人情弁護モノかと思ったのに、どんどんミステリドラマめいていくなぁ。
◆読書は
コニー・ウィリス「航路」(ソニーマガジンズ)。臨死体験をネタにした上下巻のずいぶんと分厚い本。宮部みゆきさん推薦ってことなのでちょっと読んでみましょう。まだ途中。

2月20日(木)
◆曇り。しかも寒い。もうそろそろ暖かくなるよなーと油断する時期なんで余計に寒い。
◆学校に出かけたので電車内読書は引き続き
コニー・ウィリス「航路」(ソニーマガジンズ)。分厚い上下巻を読了。臨死体験の研究をテーマにしていて、しかもこれは泣けるぞっと解説なんかもかなり力を入れていて、ふーむと思いながら読み進めるとなるほどおもしろい。まさにジェットコースターノベルでぐいぐい引っ張っていってくれる。いったいどうなるのかなぁと思っていると、臨死体験とは全然関係のない全世界の人が知っている“あの悲劇”が出て来てしかもそれがどんどん大きい存在になっていく。えええ? と思っていて、まさに主人公がその謎の解決に行き当たるとこちらも「なるほど! うまいッ!」とハタと膝を打ちましたよ。そういうことだったのか。そのアイデア自体をそのまま言われたら「えー」とか思ってしまうけど、この作者は上手いですねぇ。これだけの分量の物語に仕立てて決して飽きさせない。おもしろかったです。でも泣きはしなかったけどね。
◆アニメ「鉄腕アトム」が4月から新シリーズとして登場する。何しろアトムの誕生日までもうすぐですからね。個人的にすごく期待している。世代で言うと僕は若干遅れているアトム世代。ぴったりなのは現在40代後半から50代の人なのかな? それでもあのモノクロのアニメを楽しみにしていたし、運動会や吹奏楽やらではアトムのテーマは定番だった。

2月21日(金)
◆晴れ。良い天気だったけどまだ寒い。
◆ふーん「鉄腕アトム」の主題歌はフミヤか。まぁ嫌いじゃないからいいか。でもきっとどこかに旧・主題歌がニューアレンジで挿入されるよね。それも楽しみ。できればスカパラなんかに演ってほしいんだけどどうでしょ。
◆そういえば音楽番組でモーニング娘。が「ひょっこりひょうたん島」のテーマソングを歌っていた。これがまぁあつらえたようにピッタリ。彼女たちが歌うために用意したんじゃないかと思うほど。

2月23日(日)
◆晴れ。気持ちが良い天気。少し温度は低いけど。
◆子供の相手をしながら合間をみて仕事。月末恒例のサイトの更新作業。大した作業ではないのだけど、写真データの処理などでけっこう時間をとられる。夜は二作目「虹(仮題)」を書く。大分進んだのだけど、まだいまひとつ掴めない部分がある。まぁこれ以上悩んでいても良い結果はでないのはわかっているのでどんどん書き進める。
◆読書はなし。やっぱりこうやって作品を書く時間をとると読書は減るね。今までは作品(自分の小説ね)の事を考えたり、書いている時間って言うのはあくまでも自分の時間であって、他の仕事があるときは「いかんいかん仕事しなきゃ」と中断していた。でも今は、これも仕事になっているという感覚。まだ慣れないけど(もちろんまだ稼いでいないし(^_^;))嬉しいですねやっぱ。
◆執筆に関して、ゲームシナリオと比べてどうかというと(もちろん一概には言えないけど)ゲームシナリオはチームプレイなので、言ってみればけっこう楽。悩んでも他に頼れる仲間がいるからね。小説を書くという作業は(わかっていたけど)改めて本当に孤独な作業だと。
◆本が出るよ、と家族(実家の方のね)に言うと「じゃあこれから文筆活動をするんだね」っていや今までもしていたんだってばさ。ゲームだけどちゃんと作品も出てるんだって。売れてないけど。

2月24日(月)
◆晴れ。ここのところ良い天気なのだけど気温は低い。
◆日がな一日、書く。
◆ちょっと一休みして、
井上尚登さん「リスク」(世界文化社)を読む。織田裕二で映画化された「T.R.Y」を書いた方ですね。おもしろかったと記憶しています。この本は短編集で「TRY」とはまったく違ってごく日常のディテールを持つお話ばかり。
◆小学校2年生が連続放火で補導されたというニュースがあった。「きれいだったから」というのが動機らしい。まったく不謹慎で申し訳ないのだけど、こういうようなニュースがあると「物語のネタになるな」と思ってしまう。本当に申し訳ないけど物語を作る人間なんてだいたいそんなものだと思う。

2月25日(火)
◆晴れたり雪が降ったり。
◆講義があったので電車内読書は
ベルンハルト・シュリンク&ヴォルター・ポップ「ゼルプの裁き」(小学館)。あーどこかで聞いた名前……あ「朗読者」の作者じゃん。実はこの方、老探偵を主役としたこの本でデビューしたんだとか。探偵が主人公ということはハードボイルドなわけですね? どれどれ……ふーむ。まだとっかかりなんですが、なるほど端正な文章は変わらないんですね。いやもちろん翻訳のニュアンスもあるのでしょうが。ちょっと馴染みのない八十年代の西ドイツが舞台ということもあってなかなかに興味深いです。
◆また観てしまった
「僕の生きる道」。で、ふと思ってしまったんですが、SF小説の名作に「渚にて」というのがあるんです。ご存知の方も多いでしょうね。本当に良い作品ですので未読の方はぜひ。ここから先その本のストーリーに絡む文章です。読みたくない方は見ないでね。→終末戦争が起きてしまい、北半球は放射能に犯されすでに誰一人応答せず、南半球のオーストラリアのとある港町では、人々がやがて来る終末を決してうろたえることなく、普段そのままの生活で迎えようとしていた……。というストーリーなんです。なんでこんな話をしているかというと、「僕の生きる道」とダブってしまったから。いやもうすぐ迎える死を心穏やかにそのままの生活で迎えようなんてところがね。
◆「虹(仮題)」は進むが「これでいいかなぁ」というのを抱えながら書いている。早いところ「これでいいのだ」というバカボンパパ的境地に達しなきゃならないんだけどな。

2月26日(水)
◆晴れたり曇ったり。少し気温が上がったかな?
◆特に何もなし。本も読んでいないし。二作目「虹(仮題)」はどうやら「これでいいのだ」というきっかけを掴めたかな? 予定の枚数の四分の一ぐらい。かなり遅いペース。ここから一気にいけるかなぁ。
◆今日の阿部寛ちゃん
「最後の弁護人」。うーん二週に亘ってやった意味がわからん。惜しいよなぁこのドラマ。何というかねー打つスタイルは様になっているのに玉三分の一ずれていくビリヤードのような。しかも玉のスピードも途中から遅くなってしまうような。でも最後まで観る。

2月27日(木)
◆晴れ。実は東京にいたりする。半年ぶりぐらいかな? 
◆K社さんと打ちあわせするために上京。ついでにのんびりできればお会いしたい方はたくさんいるんですが、仕事の都合で明日の昼には帰るのです。また今度本が出てからゆっくり。連絡しますm(_ _)m
◆受賞作の初校の返却と細部の詰め。装幀や二作目の話などあれこれ。帰りには講談社ノベルスの未読作品の数々をいただいてしまいました。めちゃ嬉しかったりする。もうこれだけでも小説書き続けた甲斐があったってもんだ(^_^;)。
◆機内および電車内での読書はなし。二作目のネタを練り込んでました。
◆明日の機内読書は「まだ読んでいないメフィスト賞作家の皆さんの本を読んでみようシリーズ第三弾」さっそくいただいた
西尾維新さんだ。楽しみー。

2月28日(金)
◆東京も札幌も晴れ。気持ちがいい。
◆K社の担当編集さんは北海道の気温の話をすると大げさに喜んでくれる。こちらもおどかしがいがあるというものだ(^_^;)。マイナス20度の冬を体験している我々にとっては東京の冬なんかぬるいぬるい。確か去年の1月に一週間か10日ほど東京でカンヅメになっていたけど毎日が春のようだった。実際僕は春物の上着だけで過ごしていた。
◆機内及び電車内読書は
西尾維新さん「クビキリサイクル」(講談社ノベルス)。僕らの世代にとってはどこか懐かしい香りのするアニメタッチイラストレーションと相まっての人気を誇る西尾維新さん。えーおもしろいじゃないですか。どこかでこのイラストがあっての人気だよという声も聞いたけどそんなことないですよね。作品だけで十分おもしろい。まぁいわゆる若書きの部分はあるし、確かに「うにー」とか「ふいーん」とか「僕様ちゃん」などという二次元キャラ言葉を多用する主人公(なのかな?)にげんなりしてしまう人はいるかもしれないけど、西尾さんのそれは有象無象のそういう“小僧向け軽二次元キャラ小説”とは一線を画しているよね。だってそういうものを読めない私がおもしろく読めたんだもん。僕はこれを読んでいてたがみよしひささん「軽井沢シンドローム」「なあばすぶれいくだうん」を思い出しました。なんでと言われると困るけど。続きのシリーズも読みます。