2006年11月の日記

11月2日(木) 日々
◆曇りときどき晴れ。
◆ただただ執筆中なので更新もできないのだけど、月が変わったからしておく。
◆新刊
『東京公園』(新潮社)、発売中です。よろしくお願いします、と宣伝もしておく。
◆ひゃっほう! 
『東京バンドワゴン』(集英社)また増刷だぁ! 5刷だぁ! と喜んでおく。
◆やたらに飛び込んでくるいじめや自殺のニュースはなんだいったい。死ぬな。想像力のないバカ野郎たちに負けるな。勝てそうもなかったら、逃げろ。逃げ場所がないのなら、見つけろ。周りに、真っ当な人間は必ずいるはずだ。
〈エスクァイア〉〈BRUTUS〉などの雑誌に加え、オノ・ナツメさんの「NOT SIMPLE」(小学館)を買う。ううん、暗い物語だけど雰囲気はいいなぁ。
◆書く。

11月3日(金) 日々
◆晴れ。穏やかな日。
新潮社さんから荷物が……? 本じゃないな。なにこれ。えーと創立110年記念の記念品だ。へー、革製のペン立て。銀座の和光の品じゃないか。こんな末端の物書きにまで送ってくれるのか。ありがたいなぁ。ありがとうございます。使わせていただきます。
◆たくさんの短編を一気に書いているので、各担当編集さんからメールやら電話やらが毎日のように。頑張ります。
◆実業之日本社さん、もう少し待ってください。
◆とにかく書かなきゃならないんで。これで。

11月6日(月) 日々
◆雨が降る。でも気温は高かった。
◆またまたとりあえず更新。
◆東京創元社さんから
北國浩二さん『夏の魔法』(ミステリフロンティア)をいただきました。ありがとうございます。
◆ときどきミステリフロンティアをいただけるんだけど、どういう基準でチョイスしていただけるのか不思議(^_^;)(あ、いや別に文句ではないですからね。くれぐれも。ちょっと不思議に思っただけ)。
◆新潮社のGさんからメール。へーそんな話が。ありがたいなぁ。よろしくお願いします。
◆小学館のSさんからTEL。Sさんの人生に触れた気がしました(^_^;)。よろしくお願いします。
◆幻冬舎のIさんからTEL。Iさんはそろそろ結婚した方がいいような気がする。
◆祥伝社のWさんからTEL。短編についてあれこれ。
◆とにかく書かなきゃならないんで。これで。

11月7日(火) 日々
◆雨。
◆まだ書けないのだけど、とある嬉しいことがあった。
◆自殺が相次ぐ教育の現場。現実の問題をまったく無視して言ってしまう。まったく個人的な思いだ。僕は教師は聖職だと思っている。子供を預かり、教育し、人格形成にまで踏み込む。警察官・消防士・医者・レスキュー隊などと一緒で、人の命と人生に深く関わる職業のひとつだと思っている。そういう意味での聖職。だからこそ、教師は〈先生〉と呼ばれる。勉強を教えるだけなら、ただの、教師だ。
◆そういう人を育てなきゃならないんじゃないか。皆に〈先生〉と呼び慕われる教師を。
◆新刊
『東京公園』(新潮社)を帯で〈恋愛小説〉と括っていることにちょっと違和感を感じている声がある。いや正直悩んだんですよ。担当編集とも話し合ったんですけどね。まぁ大きな意味では恋愛だよなぁという結論に達したのですが、特にこだわってはいません。読んでくれた方が感じたものでOKです。そういうものですよね。
◆いいよもうわかったって。煙草は身体に悪いよ。周りの人にも被害を与えるよ。だからマナーの悪い奴らには社会的制裁でも罰金でもなんなら逮捕してもいいよ。街中禁煙にしてもいいし身分証明書を提示しないと買えなくしてもいいし税金ふんだくって一箱1000円にしてもいいよ。どんどん思う存分好きなようにやってくれ。正しいよあんたら。俺? 俺は吸うよ。自分の部屋で。誰にも迷惑かけないで、ひとりでゆったり紫煙をくゆらすよ。
◆書きます。

11月8日(水) 日々
◆曇り。
◆突然北海道を襲った竜巻。札幌からは遠く離れた地域なんですが、驚いた。日本であんな竜巻が起こるなんて。
◆天皇杯は
コンサドーレ札幌がジェフ千葉を1-0で破ってベスト16へ。良い試合だった。勝ちたいという気持ちが前面に出ていて、終始千葉を圧倒していた。いいときのコンサドーレは本当にいいゲームをするんだ。いつJ1にあがっても遜色ないんだが、どうしようもない試合もしてしまう。それが今期の成績に現れている。こうなったら、天皇杯で大暴れして来季への期待に繋げてほしい。
◆新刊
『東京公園』(新潮社)が売れてくれればいいなぁと願いつつまたその話題。お気づきの方もいるかもしれませんが、脇役に過去の作品に登場した人物が何人か出てきます(もしくはその存在を匂わせる)。計4人。深い意味はありませんが、あぁここにこの人がいればいいなぁと素直に繋がったし、少し悩みながら書いていた作品なのでちょっとした遊び心で。
◆書く。

11月9日(木) 日々
◆雨。このところ天候不順の北海道。
◆本当に久しぶりにじっくり本屋を見て回ったのだけど、大好きな
マイクル・Z・リューインのアルバート・サムスンシリーズ最新刊『眼を開く』(ハヤカワポケミス)が出てるじゃないか。知らなかった。いったいいつ出たんだ。しかも十数年ぶりのシリーズ復活。泣ける。僕はマイク・ハマーよりもマーロウよりもスペンサーよりもマット・スカダーよりも誰よりもこの優しき探偵アルバート・サムスンが好きだ。ポケミスではなくハヤカワミステリ文庫版のシリーズで、どの作品だったか忘れたけど秀逸な帯のコピーがあった。〈澄んだ、男らしさ〉というもの。素晴らしい名コピーだ。まさにその通りだ。
◆ハードボイルドを書きたくて実は
「ホームタウン」(幻冬舎)はけっこうそのつもりで書いたのだけど、誰一人「ハードボイルドですね」、とは言ってくれなかった(^_^;)。まぁそれ以前にまったく売れてないのだけどね。いつかまた再挑戦したい。
◆祥伝社のWさんからTEL&メール。進めているゆるやかな連作短編(^_^;)について。
◆実業之日本社Sさんから
「東京公園」(新潮社)の感想メール。ありがとうございます。そういえばある映画のオマージュとして書いたのですけど、ある映画って? という感想をどこかで見たのですが、最後のページに〈To "Follow Me!"〉とありますね。それです。残念ながらビデオ・DVD化はされていないようです。こんな名作がなぜ、と言いたい。
◆書いてます。

11月14日(火) 日々
◆曇り。
◆更新が滞ってましたが、お察しの通り、ただひたすら書いていました。まだまだ書きます。
◆短編のゲラがどんどんやってきます。ファックスを新しくしないとこの先耐えられないかもー。
◆12月に出る小説誌、文芸誌のあちこちに小路幸也が登場します。いや僕が出るわけではなくて短編やらコラムやらが載ります。詳細は後ほど。
◆明後日16日、パーティやら取材やらで上京します。ご用の方はメールもしくはお電話ください。まだ若干空いている時間はあります。
◆じゃ、書きます。あ、その前にサッカーだけ観させて。

11月15日(水) TSUNAMI
◆雪まじり。
◆北海道にものすごい津波が来そうなんだけど、まだ特に大きな変化はなし。
◆サッカー日本代表はアジアカップ予選最終戦を札幌ドームで! 行きたかったー。前半のサッカーを常にできれば次回のワールドカップでは決勝リーグに行けるかもしれない。まぁまだ先の話なのだけど、DFラインだけは今後どうするのかしっかり考えてほしい。
東京創元社さんから、あぁうれしいS・J・ローザン『天を映す早瀬』(創元推理文庫)をいただきました。大好きなリディア&ビルのシリーズです。ありがとうございます!
◆昨日も書きましたが、来月は小路の短編とエッセイがわんさか読めます。以下。
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集英社『小説すばる』『HERO』幻冬舎『papyrus』『21 Twenty one〈Third〉』
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角川書店『野性時代』『ナモナキラクエン』祥伝社『小説NON』『クラプトンの涙』
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実業之日本社『ジェイ・ノベル』『mourning』が、それぞれ載ります。
◆エッセイは
新潮社『小説新潮』に〈あぁ恥ずかし〉、朝日新聞社『小説トリッパー』に〈私を変えたこの一冊〉を書きました。
◆ひょっとしたら頭が混乱していて来年掲載のも書いちゃったかもしれないけどあったら許してね。でも書いたのは事実なのでたぶん載ります。載らなかったら大人の事情と思ってください。
◆しかしよく書いたなと自分でも思う。全部合わせたら長編一本分書いてるじゃないか。いやその分だけ書き下ろしが遅れてるんだが。ごめんなさい講談社さん幻冬舎さん小学館さん本当にごめんなさい許してください。
◆頑張って書きます。

11月17日(金) 東京更新
◆東京は晴れ。
◆ええっと、集英社のパーティと打ち合わせと「東京公園」でのインタビューの3連コンボで上京。例によって芸能人並みのスケジュールをこなしています。明日の午前中のインタビューで打ち止め。そのまま帰道。
◆パーティで初めてご挨拶させていただいた作家の
森奈津子さん、桜庭一樹さん、町井登志夫ん、お疲れさまでした。またどこかでお会いできたらよろしくお願いします。それとお久しぶりの津原泰水さん、浅暮三文さん金原ひとみさん、お疲れさまでした。打ち合わせ&顔合わせした各社担当編集の方、お疲れさまでした。作品執筆頑張ります。それと別ジャンルのクリエイターの方とも仕事のことでお会いしたんですがこれはまだ内緒。
◆津原泰水さんには
『ブラバン』(バジリコ)を直接本人から手渡しで献本されました(^_^;)。ありがとうございます! でもサイン貰うの忘れてました。
◆一部のファンの方に気を持たせている小路幸也の新刊予定
『DHB』(東京創元社)にようやく目処がついたようです。来年早々には出せると思います。
◆なんだか急に仕事が増えて嬉しい悲鳴を上げ続けているのだが、調子にのるなよ小路幸也。
◆真摯に、ただひたすら真摯に書こう。誰のためにでもなく。もしも誰かのためにあれと願うのなら、未来への希望のために。

11月18日(土) 帰道
◆曇り。あぁやっぱり寒いねぇ北海道は。
◆以前は東京に行ってパーティやらインタビューやら東京の風景やらいつもとは違う場所に居たことで、帰ってくると少し旅をしてきたような高揚感があったんだけど、なくなったな。こうして帰ってきてもすぐに日常に復帰できる。慣れちゃったのか。まぁそれも良しか。
『東京公園』絡みでいくつかインタビューを受けました。各種媒体に出るかもしれません。連絡があったらここに書きます。
◆担当の新潮社のGさんと久しぶりにゆっくり話をしましたが、お疲れさまでした。ごちそうさまでした。お互い身体には気をつけようね。
◆同じく担当の集英社のWさんと帝国ホテルのスカイラウンジバー(!)で打ち合わせ。この間角川書店のKさんとホテルの最上階のバーで打ち合わせしたときも思ったけど、何が悲しくて俺はこんな最高に雰囲気のいい場所で若い美人を目の前にして仕事の話をしなきゃならんのだと思った。
◆いや新潮社のGさんが若い美人ではないと言ってるわけではないからね。
◆さ、書かなきゃ。

11月19日(日) インタビュー
◆晴れ。穏やかな日。
◆新刊が出る度にインタビューを受けたりして、自分のことやら作品について質問を受けて喋る。今日も実は息子の高校の新聞局のインタビューを受けた。高校生にインタビューされるのもなかなか新鮮で良かったのだけど。
◆最近質問されることが多いのが〈家族〉のことだ。もちろん作品の中に出てくる〈家族〉。今まで9冊出てるけれど、確かに全部が全部〈家族もしくはそれに類するもの〉が底辺に流れている。創作上のテーマじゃないかと思われてもしょうがない。
◆別に決めているわけじゃないんだ。結果的にそうなってしまうんだけど、それが何故なのかは自分でもわからない。僕自身特段に不幸な環境で育ったわけでもないし、めちゃくちゃ幸福な家庭だったわけでもない(^_^;)。
◆ふと思いだしたのは、小さい頃の僕は常に自分が何処にいるかを母に告げていたことだ。笑い話だが、たとえば母が庭で土いじりでもしていて、家の中で一人遊んでいた僕がトイレに行こうとしたとき、僕はわざわざ庭まで出て母親に「トイレに行くから」と告げていたことだ。たぶん幼稚園ぐらいの頃だと思う。覚えている母の顔はいつも苦笑していた。
◆だからなんだと言われると困るのだがもうひとつ。同じ頃の僕は〈早く家を出て一人になりたい〉とも考えていた。幼稚園の子供がだ。たぶん何か漫画かテレビかの影響ではないかと思うのだが、カッコよい男は一人で頑張るものだという意識があった。
◆その両方を今もどこかに抱えているような気がする。
◆書きます。

11月21日(火) 日々
◆曇り。雨も降る。
◆もう雪になった方がいいんだけど、この季節にしては暖かい。温暖化は確実に進んでいると毎年実感するのに誰も何もしないんだろうか。政府はガソリン車の販売をすべて中止した方がいいんじゃないかとか、冷房はすべて禁止するとか。そういう極端なことをしないと世の中は変わっていかない。美しい国日本などと頭の悪そうな(いや首相に限らず政治家は皆頭が悪いから政治家になるんだと思う)首相が言ってるけど、美しい世界にするために先頭を切り、あるいは美しい世界の最後の砦になるぐらいのことをしなきゃならないんじゃないか、とときどき夢想する。
サッカー日本代表U-21は韓国と親善試合。1-1の引き分け。むーん。もどかしい試合にもどかしいチーム。ついでに監督ももどかしいのか。FWに平山を使い続けた意図がわからん。極端に言ってしまえば平山を使い続けたから引き分けにしかならかったと思うぞ。
◆書いて書いて考えて考えてゲラやってゲラやって書く。

11月22日(水) 白い冬
◆曇り。夜になってうっすらと雪が積もった。今、町は白く薄化粧をしている。なんて表現を使えるのも雪国の楽しみか。
◆久しぶりにアルバム。大好きな
佐野元春〈Heart Beat〉だ。僕はずっとミュージシャンになりたくて中学の頃からバンドとかやってきたのだけど、その才能に衝撃を受けた日本のミュージシャンは二人しかいない。佐野元春と桑田佳祐だ。特にこの佐野元春は忘れられない。たぶん彼がミュージシャンであり続ける限り僕は彼の作品を聴きつづけると思う。とにかくもう大好きな何もかもか、佐野元春の音楽の中に詰っているのだ。
新潮社さんから「小説新潮」12月号をいただきました。すいませんこの間の日記で嘘つきました。エッセイ〈ああ、恥ずかし〉はこの号に載っています。たぶんもうそろそろ発売なのでしょう。大したことは書いてませんので。タイトルは〈涙もろい〉です。そうです涙もろいんですよ。恥ずかしいんですホントに。
小学館さんから『きらら』12月号をいただきました。ありがとうございます。書き下ろし遅れててすいませんすいません。
実業之日本社さんから『ジェイ・ノベル』12月号をいただきました。ありがとうございます。
集英社さんから『東京バンドワゴン』5刷の見本が届きました。あ、また帯が変わったんですね。〈話題沸騰! 大重版!〉って(^_^;)。
◆書いてます。

11月23日(木) 日々
◆少し雪が降る。
◆勤労感謝の日。身体を動かして働くことは嫌いじゃない。まだバイトをしていた若い頃、一日の仕事を終えて、あぁ今日も終わったなぁと仲間と一服するときの何ともいえない解放感と充実感を覚えている。働いて日々の糧を得ることは、楽しいことだった。
◆父は、パルプ(製紙)工場の現場で働いていた。三交代というキツイ勤務体系を何十年も家族のために続けた。そんな父に一度も掛けたことのない言葉があった。一緒に暮らしていた頃にはそんな言葉を掛けようなんて思いもしなかった。闘病生活の末、父が病院のベッドで息を引き取ったとき、ごく自然に僕の口から出てきた言葉は、その言葉、「お疲れさま」だった。
◆働く人たちへ。お疲れさまです。また明日からも頑張ろう。
◆僕は書きます。

11月26日(日) 日々
◆晴れ。穏やかな日。
◆昨夜はいつもの元同僚たちとめちゃ早いけど忘年会のようなもの。12月はみんな忙しいからね。ただ騒いでましたけど四十も越えたフリーの連中が集まると心の中に様々なものが渦巻くものです。
◆十年後の自分の姿をイメージすることは大事だと思う。見えないと嘆くんじゃなくて、イメージするんだ。それを力にするんだ。
◆『東京バンドワゴン』が好調なおかげで、デビューして初めて心安らかに年末正月を迎えられそうです。だからといって気を抜くなよ小路幸也。
◆書けば書くほど自分に足りないものが見えてくる。足りないものが多過ぎて自分が嫌になる。それでも、身動きが取れなくなって倒れるまで書くしかないだろうさ。
◆書け。

11月28日(火) 日々
◆晴れ。でも風が相当冷たかった。
◆気分転換に
華恵ちゃんの本を少しずつ読んでいる。もちろん〈ちゃん〉付けで呼んだからといって知り合いではない。でも年齢的にはどうしてもちゃん付けで呼んでしまう。すごいなぁ華恵ちゃん、いや華恵さんは。なんというか、心根の佇まいが良いんだなきっと。それが文章に素直に出ているような気がする。うらやましいぞ。
◆少し整理をしないと大変だ。

11月29日(木) 日々
◆ガリガリに道路が凍ってます。スリップ事故が多発。ご注意を。
◆実は最近
井上雄彦さん『バガボンド』を読み始めた。今頃? でしょうが、最初に読み逃してそのうちに耐乏生活に入りどうせおもしろいことはわかっているんだから生活に余裕ができるまで待って大人買いして読めばいいさと思っていたのだ。で、おかげさまで少し余裕ができたので17巻まで大人買い。全巻読みきってしまうのも淋しいので、あとはゆっくりと。
◆先日予告した来月にどっと載る短編は全部ゲラ校正が終了したので大丈夫だと思います。
◆少し執筆が進まない日々が続いた。急がなきゃ。気ばかり焦る。