2007年10月の日記

10月2日(火) 豆腐の日
◆暖かい日。豆腐の日だとか。湯豆腐が旨い季節だねー。
◆まぁ僕はMacをずっと使っているんだけど、本当にMacは少数派だから冷遇されているんだよね。先日家のネット環境を無線LANにしたんですよ。MacではAirMacと言うんですが。で、じゃあWiiも無線で繋がって、DSもWi-Fiでできるだろうとやったら……DSが繋がらない。はてさてとネットで調べてみたら、あああ手動設定でパスワードとか記入かい。あー繋がった。大人はともかく子供なんか設定できないじゃん。天下の任天堂さん頼むよ。子供に優しい任天堂じゃないのか。でもまぁMacだから仕方ないか。それは別としてもDSで最近怪しいソフトが増えてきてないか? 僕がゲーム業界に居た頃は任天堂の認証は相当厳しかったはずだぞ? 緩くなってないか? いいのかそれで。
◆写真は言わずと知れた
スティービー・ワンダーのベスト盤。いやもうどのアルバムを聴いてもベスト盤じゃないかっていうぐらいヒット曲もたくさんあるしすごいんですけどね。愛しのスティービー。
徳間書店さんから『本とも』をいただきました。ありがとうございます。またこちらに書かせていただく予定がありますので正式に決まったらお知らせします。
北海道日本ハムファイターズは目出度くリーグ優勝を決めて連覇。素晴らしい。片やコンサドーレ札幌はヴェルディに完敗して上位3チームが混戦に突入。さぁコンサドーレ札幌は正念場だな。
◆最近はテレビドラマをまったく観てないんだけど、長瀬くん主役の新ドラマにちょっと期待してる。長瀬くんが演じるのは戦争で記憶を失った喧嘩っ早いお調子者だとか。もう彼が演じるのにぴったりのキャラクターだろう。時代設定も昭和30年代の土佐清水っていうんだから、これはもう期待大。

10月5日(金) 東京
◆晴れ。暑いかも。
◆二日ほど前から東京に来ている。打ち合わせやら打ち合わせやら打ち合わせやらパーティやら。鮎川賞の受賞パーティだったのだけど、お久しぶりの皆さんや初めましての皆さんや編集の皆さんに会えて楽しかった。お疲れさまでした。また会いましょう。
◆久しぶりに
荻原浩さんとゆっくり話をしたり、初めて綾辻行人さんにご挨拶できたり、ミステリフロンティア繋がりで永嶋恵美さんとお話したり、メフィスト賞仲間の石崎幸二さんに初めてお会いしたり、浅暮三文さんと飲みに行ったり(これはいつものこと(^_^;))、あ、桜庭一樹さんや西條奈可さんにもお久しぶりでした。写真は映画『ママの遺したラブソング』のサントラ盤。映画自体の出来はまぁスカーレット・ヨハンソンの可愛らしさを観られるだけでいいかなっていう感じなのだけど、音楽がいい。やたらいい。ブルーズやカントリーや効果的に使われていて、これがまた渋いんだ。ちょっとサントラ盤が欲しくなった。買うかも。
◆ずっと打ち合わせモードで頭の芯が疲れ切っていてホテルに帰ってきても何も出来ない状態だったのだけど、パーティで皆さんにお会いしてようやく頭が執筆モードになった。やらなきゃならないものは山のようにある。ガンガン書く。書かねばならないと気合いを入れる。でも明日は飛行機に乗るからまたぐったりするんだよね。北海道新幹線、僕が作家でいられるうちに開通してくれないかしら。
◆聖路加ガーデンのタワーのてっぺんにあるレストランに新潮社のTさんと行ってきた。めちゃくちゃリーズナブルなお値段であの景色を観られるのはすごい。二人で手を取り合いきゃあきゃあ言って喜んで帰ってきた(少し誇張)。もし近所の会社のサラリーマンだったら毎日でもランチに行くな。

10月6日(土) 毎日
◆晴れ。普通の気温。
◆自宅に帰ってきた。四日ぶりの愛犬はそっけなかった。ご主人様が帰ってきたというのに愛想なしだ。ま、いつものことなんですが。世の中では愛想なしの女王様キャラとかいう勘違い女優が騒いでますがうちの女王様は間違いなくこの犬です。写真はソウルフルなロックブルーズの帝王とも言っていい
オーティス・レディングのベスト盤。良く聴いたものです。こちらは愛想たっぷりです。プロはお客様を楽しませてなんぼです。
◆集英社のWさんと和食の店に行ったのだが美味しくて二人で日本人で良かったとほっこりしていた。いつも編集の皆さんは美味しいところへ連れて行ってくれるのだが、苦笑いしてしまうのは北海道産の食材が実に多いことだ。本当に僕らは毎日の食卓で美味しいものを食べているのだなぁと改めて実感する。そうやって毎日ちゃんとちゃんとご飯を食べられるのは本当にありがたいことだと思う。毎日ごちそうさまでしたと感謝しようっと。
メディア・ファクトリーさんから『ダ・ヴィンチ』をいただきました。ありがとうございます。
◆ご報告が遅れましたが、先月の末に故郷の旭川市図書館で講演をやってきました。つまらない話に大勢の皆さんが集まっていただいてありがとうございました。図書館のスタッフの皆さんも大歓迎していただいて、こんな売れない作家なのに本当に恐縮です。生まれた街が元気になってくれるのは嬉しいことですので、住んでいらっしゃる皆さんには頑張ってほしいと思います。僕が出来ることがあれば微力ながらお手伝いしますので、何かありましたらいつでもどうぞ。本当にありがとうございました。
◆しかし同級生や親の前で話すというのはかなり恥ずかしいものだ(^_^;)。

10月7日(日) 日々
◆晴れ。暖かく穏やかな日。夜になって雨。
◆TOKIOがやってるDASH村は毎回楽しみにはしている。でも住み込んでいるスタッフは相当苦労しているんだろうな。それも楽しくやっているのかな。忙しいTOKIOのメンバーを毎回村に連れてきて作業をさせるだけでも大変なことだ。で、今日はビーコン刑事というのをやっていた。詳細は省くけど要するに壮大なカンケリだ。TOKIOは5人、オニ役の素人刑事は100人。どう考えたってTOKIOが勝てるはずないのに毎回勝つのはどうしてだ。
◆写真は
ギルバート・オサリバンのベスト盤。タイトルチューンの〈Alone Again〉が永遠のスタンダードナンバーとして印象深い。いい曲だよねー。
文藝春秋さんから『別冊文藝春秋』11月号をいただきました。ありがとうございます。こちらですね。この号から連載が始まりました。『ブロードアレイ・ミュージアム』です。ジャズ・エイジと呼ばれた1920〜30年代のニューヨークブロードウェイを舞台にした、ちょっとおかしな連中の楽しいお話です。主人公は10歳の女の子フェイと田舎から出てきたキュレーターの青年エディです。『別冊文藝春秋』は隔月刊になるので次は1月号ですね。よろしければぜひ!
◆姪っ子が東京に出て働いていて、今回時間が取れたので様子を見に行ったが元気でやっていた。生まれたときから見ている子が働くまでに成長している(しかも173ある僕より背が高い!)というのは何か妙な気分になる。面影は幼い頃のままなのにしっかり大人の女性の顔をしているのだ。僕には娘がいないのだけど、娘がいたらお父さんはこんな気持ちになるんだろうか。

10月8日(月) 君の誕生日
◆晴れ。穏やかな日。
◆二歳下の従弟と晩飯を食べた。彼は東北の方で広い意味ではIT企業の社長さんとして忙しくしていて中々会う機会はないのだけど。この日記では何度も書いている、メジャーデビューもした元ミュージシャンだ。彼はベーシストだった。クールな中にもバタ臭さがあってそれがいい味を出していた。そうやってたくさんのミュージシャンが生まれて、その舞台から去っていく。それでも、人生は終わらない。まだ続いていく。
◆写真は僕らの年代には懐しい
〈ガロ〉のベスト盤。『学生街の喫茶店』『君の誕生日』といったヒット曲で歌謡フォークと当時は親指を下に向けられて時代の中に消えていった。でも、彼らは実に貴重な才能の持ち主だったとこのアルバムを聴くとよくわかる。あのヒット曲がなかったら、ひょっとしたら今も時代を超えた存在になれたのだろうか。それとも、あのヒット曲があったからこそ、今もこうしてその足跡が遺されたのだろうか。今もミュージシャンとして活動するメンバーもいれば、死を選んでしまった男もいる。いろんなことを考えさせられる。それでも、美しい曲は残っていく。
◆映画
『あなたになら言える秘密のこと』『BLOOD DIAMOND』『THANK YOU FOR SMOKING』と立て続けに観た。まるで違うテイストの三本なんだけど、図らずも全部ある意味では戦争ものだった。生きることは戦いだと最初に言ったのは誰だったんだろう。勝者だけが生き残るんだろうか。

10月10日(水) 進め進め進め
◆晴れ。少し雨。
◆なんだか今月はベスト盤ばっかり紹介しているように思うけど、全然意図してはいない。そもそもここで紹介するアルバムや映画や本はまったくのそのときの気分で選んでいるので(むろんほとんどを所持している。買いたいものもときどきあるけどね)。で、写真は
〈DragonAsh〉のベスト盤だ。二枚組の一枚。彼らについて僕がどうこう言ってもファンの方の失笑を買うばかりだろうけど、常に深化と進化を兼ね合せた進み方をしていると思う。これからどんな進化を見せてくれるんだろう。
コンサドーレ札幌はセレッソ大阪に1-0で敗れてこれでますます優勝どころかあれほど確実に見えていた昇格さえ危うくなってきた。とにかくもうどんな勝ち方だろうと。勝つしかない。
ポプラ社さんから『asta*』11月号をいただきました。『Cow House』連載中です。鎌倉の豪邸で管理人をする羽目になった若者とそれを取り巻くちょっと変な人たちの物語。よろしくお願いします。
◆都会では自殺する若者が増えている。それでも問題は今日の雨、傘がない。と陽水は歌って中学生だった僕らは衝撃を受けたのだけど。今もまるで変わっていないような気がする。
◆以前、ストレスがないとここに書いた。悩みがないと。僕にとって日々の問題は〈問題〉であって〈悩み〉ではない。問題ならば何らかの手段でそれは解決できるはず。悩みとは、解決不能の根源的なものだという意識がある。社会に出て吐きたくなるようなことなんか嫌というほどあったけど、なんとか解決してきた(もしくは時が流していった)。悩む時間があるなら、進め。進めばなんとかなる。

10月11日(木) 秋雨
◆晴れたり降ったり。
◆会社に通っていた頃。入社して何年かは普通に自分の席で煙草を吸っていたけど、その内に時代は変わり、非常階段のところに防火バケツを置いてそこが喫煙者の憩いの場所になった。問題は冬だ。ここは札幌だ。非常階段は吹きさらしなので雪は容赦なく叩きつけてくる。そういう中でも喫煙者は震えながら煙草を吸うのだ。馬鹿ですよねぇ。今となっては懐しいんですけど。
◆写真は夕方ちょっと降った雨が上がった隙に散歩に出かけたところ。雨雲の切れ目から陽が差し込んで近所の公園のまだ青々した芝を照らしていた。我が家の愛犬は相変わらず太り気味だ。芝生はまだ青いけど、庭の桜はすっかり紅葉して葉をどんどん落としている。そろそろ冬支度のことも考えなきゃならない季節。
東京創元社〈ミステリフロンティア〉のページでは正式に次回配本になってましたね。こちら。11月末に刊行予定です。正式タイトルは『HEARTBLUE』です。ハートブルーと読みますが、造語です。前作『HEARTBEAT』の続編と銘打ってはいませんが、間違いなく続編です。ただ、これだけ読んでも話は通じるように仕上げてはいます。言ってみれば探偵役が同じのシリーズものといった感じでしょうか。主人公はニューヨーク市警の失踪人課に勤務するダニエル・ワットマンと、ニューヨークに居を構えたCGデザイナー巡矢新(めぐりや・あらた)の二人です。詳細はいずれまた。
◆11月には、初旬にもう一冊
『カレンダーボーイ』ポプラ社さんから出るのですが、また後日に。

10月12日(金) なんだかなぁ
◆晴れ。
◆あれだけ世間で騒がれてるっていうのに。白い恋人の次は赤福かい。これで赤白そろい踏みでいや目出度い、って違う。目出度くない。ボクシングをプロレスと間違えてる奴はいるし、変な名前つける親は増えているしホントにもう。いやウチのかみさんがね、言うんですよ。世の中まともな人間がどんどん減っていくってね。あたしはねぇ、そうは思いたくないんですけどねぇ、あ、ところでもうひとつだけ、ってことで写真は名作
『刑事コロンボ』。夢中になって観ていたテレビドラマのひとつ。おもしろかったなぁ本当に。今度続けて全部観たい。
◆悲しい。作家の
打海文三さんが亡くなられた。本当にびっくりした。僕はただの一ファンで面識はない。まだ読書好きでしかなかったころ、打海さんの『時には懺悔を』(角川文庫)を読んで惚れた。まだ59歳だったのに。本当に、本当に、心からお悔やみ申し上げます。僕は、あなたの作品が大好きでした。
◆前述した変な名前。いやまぁよそ様のね、お子さんの名前がうんぬんなんてぇ野暮は言いたくありませんし、記事中にある名前にも素晴らしいものはあると思いますよ。〈一二三〉と書いて〈ワルツ〉なんて、もしご両親が音楽を志していて、その思いを込めた名前ならそれはもう素晴らしいと思う。要は、親がどれだけきちんと考えていて、子供がその思いをどう受け止めるかだと思います。
角川書店さんから『野性時代』11月号をいただきました。ありがとうございます。
◆十周年とかで『踊る大捜査線』をテレビでやっている。駄目だ。長さんの顔を見ていると涙が出てくる。もう長さんの新しい元気な姿は二度と見られないんだと思うと悲しい。心底淋しい。

10月13日(土) 初雪と林檎
◆晴れ。もう寒いよ。
◆生まれ故郷の旭川市では平野部でも初雪だとか。かなり早いね。札幌近辺でも降るんじゃないかと予報があったけど、降らなかったね。そういえば昨日か一昨日か雪虫を見たような気もするんだけど、まだ早いよなぁ。まぁでも雪の訪れは近い。きっとそろそろ〈雪の匂い〉もしてくる頃だ。写真はヒット曲
『粉雪』が入っているレミオロメンのアルバム『HORIZON』。こなぁぁぁあぁゆきぃぃいい。
◆庭のリンゴの木にはたわわに青リンゴが実っていて、そろそろどうだろうとさっき一個もいで食べてみたら一応リンゴの味がした。食べられないことはないけど甘味も少ないしえぐみがある。もう少し様子を見て、えぐみがなくならないようなら焼きリンゴとかジャムですね。
◆そういえば妻が来年の分の林檎ジャムを作っていて、家の中は甘い匂いに満たされていた。以前に
集英社さんの『小説すばる』『林檎ジャム』という短編を書いたのだけど、妻が毎年一年分の林檎ジャムをこの時期に作るのでそこから生まれた物語だ。短編を書くことがどうもうまく行かなくて困っていた時期なのだけど、これを書いた時に「あぁ、短編の書き方はこれでいいんだ」という手応えを感じた作品。何故手応えを感じる作品になったのかはまるでわからないんだけど。ちょっといいかな、と思う短編も増えてきた。どこかの時点で一冊にまとめてもらえたらなぁと思う。
◆朝ご飯には梨も食べたし、先日はご近所の方から栗をもらったし、さっきは葡萄をいただいた。我が家はいただきものの秋の味覚でいっぱいだ。ありがたいありがたい。林檎ジャム持っていきます。

10月16日(火) 良いもの
◆曇り。寒いッス。
◆15年間使っていたテレビがついに限界に来ていたのでテレビを買った。えーと小雪さんが宣伝してるやつ。ビエラだ。別にこだわりがあるわけでもなんでもないので価格と見やすさで。そうなるとHDレコーダーも買わねばならずで結構な出費。まぁでもビデオデッキも10年使いつづけたからね。家電って買うときには一気に来るよね。やっぱり15年使った冷蔵庫も買い替えたしそろそろ掃除機も危ないし。懐が寒い。しかしおかげで録画は楽になった。ばんばん入れといて後から観るのには本当に楽だね。
◆写真はこれはすごい。日本を代表する作曲家
服部良一さんのトリビュートアルバム。えーと井上陽水・スカパラ・小田和正・徳永英明・山崎まさよし・福山雅治・日野皓正・松浦亜弥・ゴスペラーズ・さだまさしなどなどなど。ジャンルを超えたアーティストによる昭和歌謡曲の豪華共演。正直楽曲は僕の親の世代の曲ばかりですけど、耳慣れたものばかり。明日発売らしいけど、これは買うな。良い曲ばかりだ。
◆夏休みの宿題にしていた本棚は結局うやむやになってしまった。ちゃんとした書斎を構えられる身分になるまでの宿題にしておくか。書斎を構えることを野望に追加。あ、ちゃんとした椅子もまだ買ってないしな。テレビ買う金あったら買えたなー。でも個人の椅子より家族のテレビだよねやっぱり。
実業之日本社さんから『ジェイ・ノベル』11月号を、集英社さんから『小説すばる』11月号をそれぞれいただきました。ありがとうございます。

10月17日(水) 新刊案内
◆晴れ。
◆ネットでの予約も始まったようなので、改めて。11月に2冊新刊が出ます。まず11月頭に、
『カレンダーボーイ』(ポプラ社刊)です。昨年、牧野出版さんのウェブサイトで連載したものを加筆修正したものです。2006年、立派な中年男になった主人公二人が、どういうわけか意識だけ1968年の小学校五年生だったころにタイムスリップしてしまいます。そしてその時代、あの三億円事件の陰で死んでしまったクラスのアイドルの女の子を救ってついでに三億円も奪おうと奮闘する物語です。心は大人で身体は子供ってやつですね(^_^;)。楽しくも、はかない物語といえばいいでしょうか。ウェブ連載時のスタイルをどう単行本化しようか悩んだのですが、過去と現在を行ったり来たりする物語のスピード感をそのまま保持したいと考えてほぼそのままの形にしました。ウェブ連載時に読まれた方はちょっと物足りないかもしれませんが、多少のアレンジを施してあります。そして11月末には、『HEARTBLUE』(東京創元社ミステリフロンティア)が出ます。先日もお伝えしように『HEARTBEAT』の続編になります。ニューヨーク市警の失踪人課に勤務するダニエル・ワットマンと、ニューヨークに居を構えたCGデザイナー巡矢新(めぐりや・あらた)。前作で知己を得たこの二人が、ある事をきっかけにしてひとつの事件を別々に追うようになります。やがてそれは過去の悲しい出来事を浮かび上がらせて……というように、警察と素人が事件を追うハードボイルドスタイルの作品に仕上げたつもりです。刊行時期が重なってしまって本当に申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。
集英社さんから『青春と読書』をいただきました。『オーヴァー・ザ・レインボゥ 東京バンドワゴン』連載中です。よろしければぜひ。

10月19日(金) 雪虫
◆晴れたり曇ったり。
◆昨日の夕方はものすごい数の雪虫がふわふわと飛んでいた。あんなにたくさんの雪虫が発生したのはしばらくぶりじゃないかな。今日の夕方にはほんのわずかになっていたけど。北国に雪の到来を告げる雪虫。正体はアブラムシの一種でよーく見たら本当にただの虫なんですけど、真白な小さな綿毛のようなものがふわふわと彷徨うように行き交う様はロマンチックと言えばロマンチック。や、でも本当に虫なんで、しかも真白な綿毛のようなものは身体に付くと白く残るし。昨日は黒のタートルを来て犬の散歩に行ったので大変でした。雪虫が付くとすぐに息で「フッ」と飛ばしてやらないと死んじゃうし。本当に儚い命です。写真はすっかり紅葉した庭の桜の葉と、その下のまだ青々としている雪柳の葉のコントラスト。玄関前は桜の落ち葉でいっぱいです。
◆仕事のことも。今現在進行中の連載(定期・不定期連載含め)が10本。来年以降の新連載の予定は未決定含めて3本。書き下ろしは、プロットゴーサインが出ているのが5本、未決定だけど「早く決めて書いて」と言われてるのが3本。来年の出版予定は未決定も含め7冊ぐらい。文庫化予定あるよと言われてるのは3冊。去年の今頃と比べるとたぶん10倍ぐらいの仕事量の増加じゃないかと思う。それでも、仕事が増えて多少生活が楽になったというだけで、焦燥感は消えてない。むしろ以前より増加してる。お前はいったいどこへ進むのか、という焦燥感。このままだといずれ消えてしまうぞという恐怖。
◆なので、テレビで小島よしおを見かけると「お前も浮かれてないでがんばれよ」と自戒を込めて声を掛けたくなる(^_^;)

10月21日(日) 時代劇
◆曇ったり雨が降ったり天使の梯が降りてきたり。
◆小さい頃は本当に時代劇華やかで、父と一緒に、というか強制的に見せられて身体に馴染んでしまっている。今考えてもかなり素晴らしい時代劇がたくさんあったと思う。写真は
山田洋次監督の藤沢周平時代劇三部作のひとつ『隠し剣 鬼の爪』のサウンドトラック。『たそがれ清兵衛』『武士の一分』と傑作揃いの三部作でどれがいちばんスキかなぁと考えると、うーん必殺ファンとしてはこの『隠し剣 鬼の爪』かなぁ。びっくりしたものね。BGM変えたらまんま必殺で通用するから(^_^;)。
◆うーん。ネット俗語でDQNってのがあって。まぁいろんな意味でおバカな人たち全般を指す言葉です。あの三兄弟とかつい先日逮捕された某アイドルの弟(元アイドル)とかさかんに〈典型的なDQN〉と呼ばれてますね。今ではれっきとした侮蔑語として認められているとか。鳶が鷹を生む、という言葉があるように、ひでぇ親から素晴らしい子供が生まれ育つこともあるわけで、僕も四十年以上生きているので実例となる友人もいるわけです。で、その友人といわゆる〈DQNな方々〉のことを色々話していて、友人が言うには『思春期になって親を見てこんな人間にはならない』と確固たる信念を持ったという。反面教師ってやつですか。何を言いたいかというと人生と子育ては難しいってことで。その友人、今ではすっかり老人になってしまった親に感謝の気持ちはあると言う。少なくとも死なさずに育ててくれたのだから。でも、今でも、人間的に尊敬はまったくしていないそうだ。うーん。
◆昨日、ギバちゃん主演の
『容疑者 室井慎次』をやっていたけど、同い年なんだよね。いやただそうなんだよなぁと思っただけです。

10月23日(火) 日々
◆曇りときどき晴れ。もう寒いです。
◆何年前になるのか
SMAPの草なぎくんが主演の『TEAM』というドラマがあった。青少年犯罪をテーマにしたなかなかおもしろいドラマで毎回観て、その主題歌を気に入っていたのだけどそれっきりになっていた。写真がそのミュージシャン〈canna〉『無人島』というアルバム。主題歌は『風の向くまま』という歌だった。おっ、KinKi Kidsの『青の時代』は彼らの曲だったのか。なるほど通じるところがある。聴いてみるとなかなか良い。少し頼りなげで伸びやかなボーカルと、シンプルで涼やかなメロディラインが心地よい。解散してしまったのが惜しい。今も活躍しているのだろうかと調べてみたら、あ!『青春アミーゴ』もそうだったのか! なるほどねー。
こんなニュース。野球部員の声やボールの打つ音がうるさいと近隣住民からの苦情で、野球部は声を出さずに練習してるってそれは何のコントだ。児童館の子供の声が響いてうるさいって、子供は騒いで楽しく遊んで成長するものだろ。僕は窓を開けて執筆していて、近所の子供たちがきゃーきゃー言って騒いで遊んでいる声が聞こえてくると嬉しくなるぞ。思わず微笑んでしまうぞ。あまりにも騒がしくて集中できなくなっても、「じゃあ休憩するか」と思えるぞ。僕の感覚が普通だよね?
◆小説家といえども社会人なわけで、そんなものをまるっきり無視して生きていける(無視しても許されるのは)のはほんの一握りの人たちで。小説なんかなくたって生きていけるけど電気ガス水道がなかったら生きていけないし、パン屋さんがないと困ってしまう。きちんと社会を構成して働いている人たちのおかげで、小説なんてふわふわしたものを書いて暮らしていけるのだ。そういうことを決して忘れてはいけないと思う。エゴがないとクリエイターなんかやってられないけど、それは自分に向かうべきで、社会に向けてはダメだと思う。

10月25日(木) 日々
◆晴れたり曇ったり。夜は吐く息が白くなります。
◆渡り鳥が飛んでいく季節になった。この季節になると毎回話題にしているけど、我が家近辺の上空は渡り鳥の飛行コースになっているのだ。大きいのやら小さいのやら、V字編隊を組んで鳴きながら飛んでいく様は、毎年のことながらついつい見上げてしまう。写真は残念ながら渡り鳥は映っていないけど、そんなときに見つけた昼の月。昼といっても、夕方4時ぐらいか。まだ青さが残る空にかすかに見える白い月。昼でもお月さまは見えるんだよと教えてくれたのは小学校のときの担任の先生だった。お昼のグラウンドに出て空を探した記憶がある。先生はお元気だろうか。
祥伝社さんから『小説NON』11月号をいただきました。ありがとうございます。小学館さんから『きらら』11月号をいただきました。毎月連載中の『のこされるもの』はそろそろ佳境に入ってきます。実はこの作品、けっこうSFだったりホラーだったりします。味わいとしてはデビュー作『空を見上げる古い歌を口ずさむ』に似てるかもしれません。
◆締切りに合わせて原稿を書いて、faxで送られてきたゲラを直して返却して、の、繰り返しの毎日です(あ、ゲラは宅急便で送られてくることもあります)。僕は基本的にゲラで文章を推敲することはほとんどないので(校閲による修正は別ね)割りとすぐに返します。もうスケジュールがいっぱいいっぱいなので、書き下ろしはどこかで無理してギアを入れ替えないと書けません。そろそろギアを入れないとまずいです。既に5速しかないギアをトップに入れてアクセルベタ踏みなのに、勝手に6速のギアを心の中に作ってさらにアクセルを床が抜けるまで踏み込む、と。そんな毎日です。はははー。
◆でも週刊の連載を抱えた漫画家さんはこんなものじゃないんだろうなぁとさっき集英社のWさんとそんな話をした。改めて感服します。頑張らなきゃ。書けるうちが花だ。

10月26日(金) 大人になること
◆晴れたり曇ったり。
◆亀田家の顛末。長男の謝罪会見をニュースで見たのだけど、立派だったのではないだろうか。確かまだ20歳だよね?  自らの愚かさが招いた結果とはいえ、彼の置かれた状況を考えたら20歳という若さでああいう会見を最後まで気丈に務めあげたのは大したものだと感心した。自分が20歳の頃を考えるとできないだろうなぁと思う。本当の彼がどんな若造なのか知る由もないけど、今日の会見だけは「よく頑張った」と声を掛けたくなった。
◆写真は
〈まるで六文銭のように〉というグループの『はじまりはじまる』というアルバム。かつて存在した〈六文銭〉というフォークグループは上の年代の存在で、僕が音楽に目覚めた中学時代には既に伝説のグループになっていた。その中心人物で、かつて吉田拓郎・井上陽水・泉谷しげるらと4人で〈フォーライフレコード〉を設立し、新しい音楽業界を常に引っ張ってこられた小室等さんは64歳になられてなおミュージシャンとして、フォークシンガーとして活動を続けられている。このアルバムには、古さとか新しさとかジャンルとか時代とか、そういうものを超えた〈美しさ〉を感じる。尊敬すべき大人に「お前も頑張れよ」と、にっこり微笑まれて肩を叩かれたようで、まだまだ僕なんかひよっこだと思えて、嬉しくなるのだ。
◆大人になった、なんて自覚をするのはいつなんだろうか。人はいつまでも「俺はまだまだだ」と思いながら歩き続けていた方が幸せなんじゃないか。だとしたら、大人になる瞬間というのは、「もうこれでいい」と思えた時なのか。それならその瞬間は、後は眼を閉じて天に召される時であってほしい。

10月27日(土) サイコー
◆晴れ。雀がたくさん家の周りに。なんだろう?
幻冬舎の文芸誌『papyrus』vol.15をいただきました。ありがとうございます。表紙はスピッツの彼ですね。去年から不定期で連載してきた『21 twenty one』が今号で完結です。〈21世紀最初の年に21歳になる21人の仲間〉というアイデアともフレーズともつかない言葉を思いついたときに、物語の骨格がすべて頭に浮かんできて、ほとんど何も考えずに書き出した物語です。自殺してしまった同級生をめぐる、残された仲間たちの群像劇になっています。手応えというよりは、そこから立ち上る空気感がとても体に馴染んで、最後まで何も苦労しないで書き上げることができました。たぶん、ここに出てくる21人の同級生は、ずっと僕の中に居た仲間たちなんだと思います。来年のそれほど遅くない時期には、単行本にして皆さんにお届けしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
◆いやぁぁぁあああ。これがあるからサッカー観戦はやめられない。昇格に向けて残り4試合、ひとつも落とせない
コンサドーレ札幌。ところが主力に怪我人続出で急きょブラジル留学中の20歳の西を呼び戻しベンチへ。その西が! 後半ロスタイム残りあと1分というところでゴール! 1-0でコンサドーレ札幌が劇的勝利! ってその五分後北海道日本ハムファイターズも日本シリーズ第1戦、ダルビッシュが魂の完投勝利! いやぁいい日だー。この勢いで、W優勝で締めくくりたいっ。頑張れ。
〈BRUTUS〉は〈スペシャルな仕事案内〉、おもしろいよ。自分が何をすべきかわからない人は、参考になると思う。日本の日常の文化を再認識するのにもグッド。

10月31日(水) 日々
◆晴れ。穏やかな日。
◆新しいOS。Macでない方には興味はないだろうけど、appleがリリースしたMacOSXレパードというシステムを入れて書いている。まぁ別に僕は文章を打つだけなんでOSなんてこれ以上進化しなくても全然構わないんですけど。でもコンピュータを一応齧ったものとしてはちゃんとついていこうと思う。
◆写真は
山崎まさよしのカバーアルバム『COVER ALL HO!』。邦楽で山崎まさよしさんが好きな曲を集めたんでしょうね。実にバラエティに富んだ選曲になっています。洋楽の方は『COVER ALL YO!』になっていて、これまた素晴らしい。イイ感じです。しばらくヘビロになると思う。なかでもお気に入りは、んーマチャアキの『さらば恋人』とかバズの『ケンとメリー』とか桑田佳祐の『月』とかスティングの『English man in newyork』とかね。
◆んー
日ハムはダメだなぁ。次はダルビッシュだから無様な投球はしないとは思うけど。打者がみんな外角に腰が引けているのはどうしてなんだ? あれじゃ打てないよなぁ。正直今年はダメかも。
◆何度もここに書いているけど、政治家が失言するのはどうしてだと思います? マジわかんない。政治家はバカだバカだとここで何度も書いているけど、それはまぁネタの部分もあったんだけど、最近本当に政治家はみんな真性のバカなんじゃないかと思えてきた。つまり、バカしか政治家になれない。政治家を先生と呼んでありがたがっている人たちが可哀相に思えてきた。あなた方は何を信じているんだろう。政治家に何を託せるというんだろう。僕は日本という国のためにもし何かが出来るんならいつでも動く気持ちはあるけど、少なくとも政治家のために動くつもりはまったくない。微塵もない。