2007年9月の日記

9月1日(土) なつのおわり
◆今日はまた少し暑さが。
『東亰バンドワゴン』シリーズの装幀で版画を作ってもらっているアンドーヒロミさんから、装画の版画を譲っていただいた(いやもちろん購入してます)。堀田家でもある〈東亰バンドワゴン〉の正面からの全景。いかにも下町にありそうな古い日本家屋の雰囲気が良く出ていますよね。アンドーさんありがとうございました。ちゃんと部屋に飾ります。次の『東京バンドワゴン』のときもよろしくお願いします。
◆10代、20代の頃は音楽をやっていたせいもあって、日本的なものが大嫌いだった。どうにかして自分の中にある日本臭さを消して、アメリカとかイギリスとかの感覚で勝負できないものかと悪戦苦闘していた。それが20代半ばからデザインの世界に飛び込んだこともあって、和の持つ美しさ、日本的な美の素晴らしさというものを徐々に理解できてきて、さらに歳を重ねると和食サイコーなどと叫んでる(^_^;)。もちろん今は作家なので日本語で勝負するしかないんだけど。それでも、やっぱり憧れ続けたアメリカとかイギリスの感覚を越えられないものかと悪戦苦闘することも多い。小説の舞台がニューヨークだったりすると余計に。その国やそこに住む人々の雰囲気や空気感やニュアンスを日本語の世界の中で表現できないものかと悩む。
◆ま、『東亰バンドワゴン』を書くときには、もう身体に染みついた古き良き日本を思いっきり解放していて、それはそれでとても楽しいんです。

9月2日(日) パスタサイコー
◆晴れ後曇り。もう夜は涼しくて窓は閉めっ放し。
◆十代から二十代にかけて厨房でのアルバイトをしていたので料理は得意だ。洋食なら今でもほぼなんでも作れると思う。妻と次男が近所の仲良しさんちの焼き肉パーティにお呼ばれしたので、長男と二人で晩飯
。だが私も忙しい身なのでパスタで済ます。しかもソースはありもののキューピーのたらこソースだ。パスタをアルデンテに茹でて湯切りしてちょっとだけバター絡めて皿に乗せてたらこソースをかけて三つ葉と海苔をかければはい出来上がり。簡単しかも旨い。便利なものだ。昔作っていたミートソースやら魚介ソースやらトマトソースやらの作り方はまだ覚えているが、あんなのは心に余裕がないと作れないよねー。写真は矢野顕子さんとレイ・ハラカミさんのユニット〈ヤノカミ〉。なんかいいんだよねー矢野さんの曲とレイ・ハラカミの音が。合うんだよねー。
◆んー、思いだしたように日本語に関するニュースが出る。要するに言葉狩りのようなもの。校閲でもいろいろチェックが入る。基本的に〈絶対これはマズイ〉という言葉以外は作者の裁量に任せてもらえるんだけど、漢字をひらがなに直した方がいいとかあれこれ相当入ってくる。
◆残るものは、きちんと残る。言葉じゃないけど、うちの次男は蚊取り線香の香りをかいで「あー夏が来たねぇ」と小学生のくせにしみじみ言う。どこかの馬鹿が何をしようと、変わるものは変わり、残るものは残る。そう思う。

9月5日(水) 遠い空
◆晴れたり曇ったり。もうすっかり空気が秋の気配。
◆まぁ酒の上での馬鹿話なんですけどね。ニートとか働きたいけど働けないとかそういう方がたくさんいるということで、じゃあそういう若い人を政府が賃金を保証して、日本の伝統文化を守らせるためにそれぞれ就職させたらどうだ、なんていう話をしました。ひょっとしたら上手くいってそのまま文化の担い手になってくれるかもしれない。まぁそれは冗談としても、数多い日本の伝統文化はその後継者がなく消えてしまうものもあるという。冗談じゃないと思う。政府はそういうものを残すために税金を使え。わけがわからないままに結局最後には議員たちの懐に入るよりはるかにマシだ。っていうかそういうふうに税金を使ってくれ。写真は愛読している雑誌
〈CasaBRUTUS〉。日本建築について知らないことがたくさんあるなー。
徳間書店さんから『本とも』をいただきました。ありがとうございます。
コンサドーレ札幌は徳島に3-0で負け。明らかにチーム状態が悪い。この4連戦で1勝1分2敗。さぁここからどう立て直せるか。立て直せないようならこのまま来期J1に行っても負け続けるだけだ。
◆陽が暮れるのがどんどん早くなってきた。秋の空気に染まってしまうのももうすぐなのかなー。そういえば赤とんぼが飛んでいたっけ。

9月6日(木) 体調悪いけどがんばろう
◆曇ったり少し晴れたり。
◆意外に早く来ましたね。iPodの新しいラインナップ。写真はiPhoneから電話機能を抜いたようなiPodtouch。16Gで最大っていうのが悩みどころだなぁ。たぶん次のときには倍の容量になって値段据置きぐらいで出るんだろうけど、買うな。実はiPodはもう相当前の世代を無理やり使っていたので、このタイプが出たら買うと決めていた。どうせiPhoneは当分日本ではムリだろうからね。しかしせっかくのWi-Fi機能が我が家では使えないので、これを契機に無線LANを導入すべきか。あんまり好きじゃないんだけど、WiiもDSもせっかくの機能を使ってないしねー。AirMacにするかー。
◆めまいが頻繁に起こるようになってきてちょっとなー。基本的に〈病は気から〉と思ってるので気にしないようにはしてるんだけど。何か新しいことをして体調を整えなきゃいかんな。とりあえず今日は季節の果物の梨を食べた(^_^;)。美味しいねー梨。すごく瑞々しかった。秋だねー。
◆僕の出身地である北海道旭川市に住んでいる人以外にはあれなお知らせなんですが、旭川市図書館から講演の依頼が来まして、まぁ僕なんかでよろしければと行なうことになってます。9月29日(土)です。こちらで告知していますね。旭川市及び近郊にお住まいの方、よろしければどうぞ。
◆台風が来ている。通過する地域の方々、充分に注意してください。

9月8日(土) 秋へもう一歩
◆曇りなんだけど台風の戻りで蒸し暑い。夏の夜みたいだ。
◆明らかに秋がやってきていると感じる今日この頃。相変わらず眩暈がひどく、ちょっとした身体の揺れで眩暈を感じる。これはやはり身の内から直すしかない。医食同源。季節のものを身に入れるのが一番。というわけで今日の晩ご飯は五穀ご飯にさつまいも入りの豚汁に今年の初物の秋刀魚。デザートは再び梨。美味しいねぇ。秋はこうでなくっちゃね。写真はまったく関係ないんだけど、大敬愛する
矢作俊彦さん『真夜中へもう一歩』(角川文庫)。某出版社の編集さんに「そんなにお好きならご紹介しましょうか」と言われたけどとんでもはっぷんあるいてごふん。たぶん心臓が口から飛び出します。
◆小学生の次男が晩ご飯を食べながら夏が終わったなーと話していて「今年の夏は早かったなー」とほざくので「いいかお父さんはお前の三〇倍ぐらい夏が過ぎるのが早いんだぞ」と言っておいた。次男よ大丈夫だ。お前の夏はまだまだこれからたくさんやってくる。また来年のプールを楽しみにして冬を過ごせ。むろん受験生の長男に今年の夏はなかったのはあたりまえ。来年キャンパスで青春の夏を謳歌するのを夢見たまえ。ま、青春は儚い夢で終わることも多いんだけどな。それも人生だ心しておけ。

9月9日(日) 夏のクラクションはまだ響く
◆晴れ。暑い。家の窓全開。
◆夏は終わったといいながらこの暑さはなんだ。まぁ窓を全開にしていればそこそこ心地よい暑さなので気持ちいいっちゃいいんですけど。もう少し続くのかなー。写真は
稲垣潤一さんのアルバム。『夏のクラクション』は本当に歌謡史に残る名曲だと思う。
◆で、サッカー日本代表のボランチは
稲本潤一。こないだの試合では健在ぶりをしっかりアピールしてくれた。今現在の日本代表でボランチは阿部と鈴木で最高のバランスを見せているけど、ここに稲本が入ることによってより強固になる。稲本をきちんと復帰させるのは大賛成。これでDF陣は闘莉王と中澤のツインタワーに阿部と鈴木と稲本、そして今野に駒野と三年後もこれで安泰というスタイルが見えてきた。ここに若い内田や安田、ベテランの加地・坪井・三都主が加わってくる。MF陣が充実しているのはもう昔っからなんだから、後は本当にFWだよなー。世界標準が高原だけじゃ本当に厳しい。
西原理恵子さんの『毎日かあさん』(毎日新聞社)を最近全巻買った。実は西原さんは昔っから大好きで、かなり以前だけどエッセイで「私は今空き家なので募集中」と言っていたので本気で立候補しようかと思ったぐらい好きだった。この人の子供に対する目線は本当に優しい。日本中にこんなかあさんがいたならもっと良かったのに。

9月10日(月) こころやさし
◆雨混じりの曇り。一転して涼しい日。
◆写真は手塚治虫さんのアニメ等の主題歌を集めたアルバム〈手塚治虫の世界〉。言うまでもなく
『鉄腕アトム』や『リボンの騎士』や『ジャングル大帝』や『ビッグX』や『ワンダー3』や『バンパイア』や『マグマ大使』や『どろろ』や『海のトリトン』は夢中で(あぁいっぱいある)見ていました。それにしてもこうして並べるとこんなにあったんだなぁ。ウルトラマンや仮面ライダーに夢中になる前の年齢のときに、これらの手塚作品に夢中になっていたというのは、かなり影響があっただろうなぁと思う。えーとちょっと調べてみようか、『ビッグX』の放映は、えええ3歳〜4歳だよ。リアルタイムで見たのか俺? 再放送かなぁ。人間の記憶力ってすごいな。誰かの万年筆で『ビッグX』の真似をして怒られたもんなぁ。
ポプラ社さんから『asta*』10月号をいただきました。『Cow House』毎月連載中です。
◆ゲラになったのでお知らせしましょうか。えーと
『別冊文藝春秋』(文藝春秋)こちらですね。で次号から連載が始まります。あ、隔月刊です。タイトルは『ブロードアレイ・ミュージアム』です。ジャズ・エイジと呼ばれた1920〜30年代のニューヨーク、ブロードウェイを舞台にした物語。〈ブロードアレイ・ミュージアム〉という博物館に住む少女フェイを巡る大人たちの悲喜こもごもの人情活劇ファンタジーとでも言いましょうか。ま、僕のいつものそんな感じです(^_^;)。よろしくお願いします。

9月12日(水) あいのうた
◆晴れたり曇ったり。
◆眩暈がするとここに書いていたらいろんな方に心配していただき本当にありがとうございます。書いてる最中に頻繁に眩暈がするので執筆スピードがちょっと落ちてるんですけど、それ以外は日常生活にはどうってことないので。でもちょっとだけ気持ち的にリハビリ中。がんばります。写真は独特の世界を持ち続ける
Charaさんのアルバム。好きだなー、あのどうにも言葉で表現できないウィスパーボイス。このアルバムはすっごく安定感があると思うんですがいかがでしょうか。そういえば最新シングルでは名曲『そして僕は途方にくれる』をカバーしてますね。
◆本屋さんで愛読している
〈BRUTUS〉〈広告批評〉〈coyote〉などの雑誌をまとめて買う。雑誌は好きだ。本当に好きだ。雑誌作りがしたいなー。
角川書店さんから『野性時代』10月号をいただきました。ありがとうございます。この号に連載中の『ナモナキラクエン』が掲載されています。次回で最終回の予定。その掲載は1月号かな? あ、ってことはこの『ナモナキラクエン』は来年単行本に出来るかな? 今度訊いてみよう。
サッカー日本代表の試合が目白押しでしたが、うーんまぁまとめてとりあえずは良かったねってことで(^_^;)。稲本と松井はきっちりA代表の進み方を示してくれたような気がしてます。

9月13日(木) 街の香り
◆曇ったり晴れたり。
◆一昨日、本屋で
〈coyote〉の最新号を買ったのだけど、特集はなんと柴田元幸さんで、しかも〈柴田さんによるポール・オースター『シティ・オブ・グラス』の新訳一挙掲載〉っていうんんだからもう買って保存版にするしかないじゃないかと。ポール・オースターは好きな作家だ。大好きとは言えないけど、大好きだ。作品自体が大好きなんじゃなくて、そこから醸し出される匂いというものが大好きで、その匂いを香しいものにしているのは柴田さんの翻訳だと思っている。あぁ嬉しい。千円札二枚以内でこんなにも人生が豊かになるような気持ちを何度も味わえるんだから、本読みってコストパフォーマンス高いよね。ま、作家の立場から言うともっと高い方が生活は楽になるんですが(^_^;)。
集英社さんから『小説すばる』10月号をいただきました。ありがとうございます。短編連作『HERO tearful smile』が載っています。よろしければぜひ。文藝春秋の担当編集Hさんが欧州サッカー特集の〈number〉を送ってくれました。ありがとうございます。サッカー好きにはたまりませんな。
◆季節の中でどれがいちばん好きかと訊かれるとかなり困るのだけど、コートやブルゾンやジャケットが好きなので、そういうものが活躍する秋は好きだ。今年は新しいコートを買おうかなと思う。

9月15日(土) 胸を張れ前を見ろ
◆雨雨雨。
◆その雨の中を2万5千人ものサポーターを集めて
コンサドーレ札幌対ベガルタ仙台は札幌ドーム。1位と3位。いろいろな要素が重なり合っての大一番。だからこそこんなにもサポーターが集まったのに、今期初の連敗。死力を尽くして負けたのなら、次へ繋がるが、そうではなかった。J1昇格は間違いないと思っていたが、ここのところの試合内容ではムリ。願いを込めてコンサドーレ札幌のマスコット〈ドーレくん〉を貼っておく。奮起を期待する。
朝日新聞社さんから『小説トリッパー AUTUMN』をいただきました。今号には連載中の『わたしとトムおじさん My Uncle TOMU』が載っています。よろしければぜひ。
◆剣道の竹刀をバラして新しくしている最中に、右手の中指の脇を怪我してしまった。これは痛い。中指はいちばん使う指なのだ。試しに絆創膏をしてキータッチすると間違える間違える(^_^;)。これでは仕事にならないので、傷口が乾くのを待つ。うーでも痛ぇ。微妙に指先を庇うので、なんだか腱鞘炎が復活しそうな気もする。眩暈に加えて泣きっ面に蜂とはこのことだな。
◆常にやらなきゃならないゲラが机の上にある、というのは作家にとって幸せなことなのだ。長い間広告業界にいたから締切りという感覚は苦にならないし。まあ書き下ろしが進まないというのは辛いんだけど。本当にごめんなさい。反省してます。

9月17日(月) あるがままに
◆曇り。長袖じゃないと寒い。昨日は暑かったのにね。
◆母方の祖母の法事。三〇年ぶりぐらいの従弟に再会。四つ下なので、小学生のころの可愛らしい男の子の印象しかなかったのだが、今や四十過ぎのおっさんになっていた。それでも小さい頃に一緒に遊んだ記憶がしっかりとあるので、馴染まないということはない。血縁とは不思議なものだと思う。
三〇年ぶりに会うというのもけっこうすごいと思うが、別に深い理由はない。過去、結婚式や葬式など会える機会はたくさんあったのだけど、北海道と横浜という遠距離もあり、たまたま彼と僕のスケジュールが合わずにこれまで会えずじまいだったというだけです。
◆とか言っててよーく考えたら一度も会ったことのない従姉妹もいるんだ。母方は兄弟姉妹がやたら多いので、遠くに住む若い叔父の子供たちには会ったことがないんだった。うーむ血族は深いな。というわけで何の関係もないけど写真は
ビートルズ〈LET IT BE〉。あるがままにってことですね。世界一有名な男達の顔。
実業之日本社さんから『ジェイ・ノベル』10月号をいただきました。ありがとうございます。
◆次男が突然ガチャピンにハマっている。ガチャピンのブログの本も買った。何故だ次男よ。まぁ確かにガチャピンはすごいけどね。ダイビングやっていたときは感動したよ。

9月18日(火) 夏に思いを
◆晴れたり曇ったり。赤とんぼも飛んでもう秋だ。
◆子供が二人いるので絵本も我が家にたくさんある。もう絵本を読む年齢ははるか遠くに過ぎ去ったので大部分は人にあげたり処分したりしたのだけど、お気に入りだったものは取ってある。写真の
たむらしげるさんの『ありとすいか』は長男も次男もお気に入りで何度読んだかわからない。そのせいかどうかわからないけど二人ともスイカ好きだった。あり好きにはならなかったけどね。そういえば不思議とお気に入りの絵本は同じだったな。
◆我が家の兄弟。もちろん二人の前で比較したりはしないが、同じふうに育ててきたつもりなのに性格は多少違う。どこでどう変わるんだろうねぇ。ま、ゲーム好き漫画好きなのは一緒ですけど。年が多少離れているので、一時期長男が次男をうっとうしく思った時期もあったようだけど、今はなんだかんだ言いながら仲良く二人で遊んでいたりするからまぁ良かったかなぁとも思う。兄弟というのはこの世で他にいない存在だし、順番で言えば親が先に死んで残る唯一の肉親。これから先も仲良くやってほしいと願う。
集英社さんから『青春と読書』10月号をいただきました。ありがとうございます。『オーヴァー・ザ・レインボゥ 東亰バンドワゴン』毎月連載中です。よろしくお願いします。日本出版販売さんから『新刊展望』をいただきました。ありがとうございます。あ!メディアファクトリーさんから『ダ・ヴィンチ』をいただいていました! 書き忘れててすいません!

9月19日(水) NEW DAYS
◆晴れたり曇ったり。
◆元同僚のコピーライター、プロトくんのところから拾ったこのニュース。要するに日本の智を代表する愛煙家のおじいちゃん二人の対談に、日本禁煙学会という団体が質問状を出したというのだ。この団体の方々は大人げないという言葉を知らないらしい。ただの対談ではないか。それともこれは日本禁煙学会の皆さんのジョークなのだろうか。だとしたら素晴らしい。
◆もういいよ。新しい政府は煙草禁止令を出してくれよ。煙草を吸ったものはその場で銃殺とか。そうしたら僕は国会議事堂の前で最後の一服を吸って、そのまま笑って死ぬからさ。
◆写真は
ホリー・ゴライトリーという、あの『ティファニーで朝食を』の主人公の名前を持つアーティスト。僕は『ブロークン・フラワーズ』という映画でその存在を知っていっぺんでファンになってしまったのだけど、まだまだ日本では認知度は低いのかな? 気怠いボーカルと粗い感じのアレンジ、ストレートなバンドグルーブ感がいいですね。
◆新刊が五月以来出ていないのですが、出る予定はあります。以前にWEB連載していた
『カレンダーボーイ』『HEARTBLUE』です。『HEARTBLUE』は『HEARTBEAT』の続編ですね。もうちょっとしたら詳細はお伝えできると思います。
北海道日本ハムファイターズがプレーオフ進出を決めた。素晴らしい。コンサドーレ札幌もこの勢いをかって頑張っていただきたい。

9月21日(金) 暑い!
◆なんだなんだなんなんだこの暑さ。
◆写真は名作テレビドラマ
『寺内貫太郎一家』。よく訊かれるのだけど『東京バンドワゴン』はこのドラマのみへのオマージュではない。最高の脚本家の一人だった向田邦子さんと演出家の久世光彦さんらが作り上げてきたたくさんの〈日本のテレビドラマ〉への、僕なりのありがとうの気持ちだ。
◆毎日悩んでいるんだけど、もう二年近くやっている書き下ろしが全然進まない。
進まない理由も判っている。曲がりなりにも作家になって四年以上が過ぎて、10冊という著作を数えてしまって、じゃあ〈小路幸也〉はいったいどこへ進むんだという部分だ。『キサトア』まではそんなことを悩まずにただひたすら真摯に勢いで書いてきた。そこら辺を悩みながら書き上げたのは『東京公園』だ。その間に連載などが急に増えて、七本以上の作品を同時進行していく中で明らかに自分の中で〈書き方〉も〈捉え方〉も変わってきてしまった。これから出る二冊の新刊は、ある意味では悩み出す前に書き上げたものだからちょっと違う部分もある(その辺はいずれまた)。正直、次に書き上げる新作で自分の中ではなんらかの答えを出さなきゃならないと思う。得るところが大きかった広告の仕事の中で、はっきり判っているのは〈惰性〉は創造を殺すということ。そうならないように、とことん悩み尽くさなきゃならない。
『東亰バンドワゴン』シリーズに関しては何の迷いもない(^_^;)。これはもう惰性ではなくひとつの柱になる方向だと思ってる。この先、求められれば何作でも書いていけるし、書きたいな。
小学館さんから『きらら』10月号をいただきました。『のこされるもの』連載中です。前にも書きましたが、この作品は進行中のも含めて今までの作品とはまったく違うアプローチで書いています。僕の作品では珍しい濡れ場まである(^_^;)。来年には単行本で出せるのかな。

9月23日(日) 暑さ寒さも彼岸まで
◆秋晴れ、かな。気持ちの良い天気。
◆毎年お彼岸にはおはぎを作って亡父の墓前に添えていたのだけど、今年はちょっと忙しくて行けない。まぁ来週実家に行くのでそれで勘弁してもらおう。孫が産まれたら「息子なんかどうでもいい」と言っていた父なので僕が行っても「お前だけか」と苦笑いするだけだろうけど。写真はこれからの季節にはピッタリじゃないか。
チェット・ベイカー『CHET BAKER SINGS』。クールで甘くてジャジーなボーカルが素晴らしい。ま、こんな甘いアルバムをBGMにしてもくどく相手は妻しかいないのが悲しいんですが。そう言えば〈もう一度妻をくどこう〉というCMのコピーがあったけど、制作者の意図も狙いもわかるんだけど、これはちょっと微妙に外していると思います。CMに出演している桜井幸子さんは好きなんですが。
◆基本的に女性の好みというものはなくて、美人だったら誰でもOKなんですが、最近、どうしても気になる外国人女優の傾向が判りました。スカーレット・ヨハンセンとかナオミ・ワッツとかジェシカ・アルバ的な顔に弱いようです。同じタイプですよね? 違う?
◆むろん近代文学の花開いた頃の作品などを読み考える機会も多いんだけど、寿命と社会状況の関係もあって、昔の人は若くして老成していたと考えるか、いや今の人間が子供じみているのか。両方だと思うんだけど、現代はそれが歪みに見えているんだと思う。つまり実年齢と社会年齢と精神年齢が幸せなカーブを描いて成長できないのが現代なのだろう。それはやはり情報によるものなのだと思う。語弊はあるだろうけど、情報の速度が遅い田舎(そういうものが現代にもあるとしたなら)では、子供は子供だし大人は大人として暮らすことが可能なのだと思う。その良し悪しは別の話として。

9月25日(火) 初冠雪
◆晴れたり雷雨になったり忙しい天気。
◆故郷の旭川市に近い旭岳という山で初冠雪を記録。ほぼ例年通りだとか。小学校のときの登山遠足で昇ったんですが、帰りに皆でお風呂に入ったんです。おそらくは近くの宿泊施設で日帰り入浴かなんかで。で、そのお風呂が半地下にありまして、入口から階段を降りて湯船に行くのですが、その入口が見えるんですよ。いえあの反対側の女湯の入口が。確か6年生だったと思うので、男子も女子も大騒ぎしながら入ったことを覚えてます(^_^;)。
◆写真は
ビリー・ジョエル〈52nd STREET〉。相当聴き込んだアルバム。このアルバムの中に『オネスティ』という曲があって、英和辞典で『誠実』という意味なんだと調べた覚えがある。〈それを求めても得られない時代だけど、あなたにこそ求めるんだ〉なんていう歌詞だったと記憶してる。〈誠実〉なんていうのは腑抜けた敗者の弁のようなもの。結局不誠実なものが強くてそれに躍らされ潰されるのが現実で、そこに残っているのは不誠実さに食い潰された都会の荒野でしかない。でも、その荒野を生き抜いていく強さを不誠実な者はきっと持たない。誠実なる者こそ持ち得るんじゃないかと思うのも敗者の弁に過ぎないんだろうか。荒野を生き抜くために必要なものは何かを考える。
祥伝社さんから『小説NON』10月号をいただきました。ありがとうございます! 今号に〈musician series〉の短編『唇に愛を』が載っています。よろしければぜひ。
◆中秋の名月。お月さまがきれいだったー。北海道では寒いのでこの時期のお月見の習慣はあまりないんですけどね。

9月28日(金) Team
◆晴れたり曇ったり雨が降ったり。
◆熱いな。熱くないとダメだよやっぱりチームは。というわけで写真はゲーム制作会社の熱いゲーム作りを描いた
『東京トイボックス』の続編『大東京トイボックス』(幻冬舎コミックス)だ。読むならやはり前作から読んでいただきたい。僕がゲーム制作会社にお世話になっていたのは実質二年ぐらいなものだけど、この漫画はその内情を実によく描いている。むろん大げさにしたり省いたりする部分はあるけどそれも含めて良くまとまってると思う。ゲーム制作をしたいと思っている若い連中にはぜひ読んでいただきたい。貴重なバイブルになるだろう。いいかよく覚えておけ。主人公の言葉を借りるがゲーム作りには魂がなきゃダメなんだ。むろん、その魂がゴミのように捨てられ踏みつけられる世界ではあるのだが。あぁ、もう一度ゲーム制作に参加してぇ。あの熱い日々を送りたい。ゲーム制作会社の方、めっちゃおもしろいシナリオも書ける有能なプランナーいりませんか。私です。歳いってますけど。
◆子供たちがゲームに夢中で困っているというお母さん。僕も困ってます(^_^;)。夢中になってしまうほどおもしろいものだというのが判ってるから余計困る。それでも、ゲームのせいでおかしくなってしまうような人間は、やはりどう転んでもおかしいのだと思う。例に出して申し訳ないけど、野球が大好きになって野球ばっかりやって甲子園行ってプロ野球に入って芽が出なくて引退してヤクザな道に入って自滅する人だっている。同じことだ。要は、子供たちが何かに夢中になる土台に、親がどれだけのものを積上げて固めてあげられるかだと思う。親としての僕もまだ途中なのでどうなるのかわかりませんが。

9月30日(日) 自由は
◆晴れ。秋の陽は釣瓶落とし。
◆元同僚で、札幌でフリーライターとして生活しているプロトくんがこう書いてる。そのまま引用するけどゴメンね。〈「表現の自由」とは、「どこで何を言ってもよい」という意味じゃなくて、「表現の場を〈すべて〉奪われてしまうことに抵抗できる権利」なんだと思う。地上波(スポンサーが存在し、普通のテレビがあれば誰でも目にする可能性がある、という意味)で流せるものとそうでないものの線引きもできないクリエイターや、いちいち「青少年への影響」を持ち出さないと放送するかどうかのジャッジもできないテレビ局に、「表現の自由」を語る資格があるんだろうか。〉。その通りだ。それ以上何も言うことはない。
◆自由とは、資格であると思っていた。独りで責任を負う覚悟と資質。
◆焼きうどんを食べる度に思い出す人たちがいる。まだ10代の学生だった僕に、社会で生きることの覚悟みたいなものを教えてくれた人たち。古いビルに小さな居酒屋やスナックが集まるそこは正に場末の飲み屋だった。僕はそこで知人の四畳半一間のような居酒屋に毎晩通い、少し手伝いをしては晩ご飯を食べさせてもらっていた。ある日、その居酒屋の主人が風邪を引いて休んだので晩ご飯をどうしようかと思ったら隣のバーのマスターがちょいおいでと僕を呼び、焼きうどんを作ってくれた。今まで食べたことないぐらいめちゃくちゃ美味しかった。そう言うと、マスターが笑って言った。「お前はいつまでもここに居るような奴じゃないけど、この味を忘れないでくれたら嬉しいな」
◆今までにたくさんの人に育ててもらった。皆優しく、社会で真面目に生きている人ばかりだった。