3月5日(水) ムーンリバー
◆晴れ。もう雪降らないといいなー。でも降るよね。
◆どう考えてもここを更新しているのは逃避行動。思いつかねぇ、神が降りてこねぇ。あがくしかない。写真は『テルーの唄』で衝撃的なデビューをした手嶌葵さんの新譜『The Rose I Love Cinemas』。なんと、こういうふうに来たか。タイトルチューンや『Moon River』など往年の映画の名曲の数々から彼女の声に完璧に当てはまるものをチョイス。これはもうただただ聞き惚れるしかない。クセの無さすぎるのとボーカルパワーの弱さは多少気になるところではあるけれど、良い。たとえば、仕事に疲れて家に帰ってきて、何をする気力もないときなど聴けば、ゆっくりと身体がゆるくなっていき、ささくれた心がほどけていくに違いない。どうしようもない作家の理不尽さに疲れた編集者の皆さん、お勧めです(^_^;)。これを聴いてゆっくり寝て、次の朝に昨日紹介した〈エレファントカシマシ〉の新曲『桜の花、舞い上がる道を』を聴けばもう完璧。戦う気力が湧いてきます。
◆全然まだダメだ。たぶんどこまでいっても満足することはないんだろうけど。一時期のダメダメ時期はようやく抜け出せたようにも思うけど。書いてほしいと思ってくれた編集者の皆さんに少しでも恩返しができるように。おもしろいと思ってくれた読者の皆さんにさらに喜びを与えられるように。書け。
3月14日(金) ロミオとジュリエット
◆あめがふる。どんどんとけるゆき。
◆5日の日記に書いた手嶌葵さんの新譜『The Rose I Love Cinemas』。この中に〈What Is A Youth?〉という歌があるけど、これはあの名作映画『ロミオとジュリエット』(あ、オリビア・ハッセーの方ね)の曲だ。ニーノ・ロータの物悲しい旋律が印象深い。それが入っているとは気づかずに、かなーり久しぶりに聴いたのだけど、聴いた瞬間にあの映画を観た当時の感情がものすごい勢いで鮮やかによみがえってきて、ちょっとしたタイム・トリップ気分になった。劇場公開当時は七、八才で確かにスクリーンで観た記憶がある。とすると叔父か叔母に連れていってもらったと思うがその辺は曖昧だ。そんな小学生のガキにあんな悲劇ロマンの内容が理解できるはずもなく(^_^;)、ただただオリビア・ハッセーの泣き顔とあの悲しい旋律がセットになって記憶に残っている。それをとても美しいと僕は感じていたのだ。七、八才の頃のたぶん純粋な〈美しいという感情〉が、四十代後半の男の胸にいきなり去来して、なんだかしばらくの間床に転がって犬とたわむれてしまった。
◆祥伝社さんから『Feel Love』をいただきました。ありがとうございます。集英社さんから『小説すばる』をいただきました。ありがとうございます。今月号には連載中の短編連作『HERO through tears』が載っています。よろしくお願いします。